ソロ幕を考える2023 ~オガワのTC3幕比較編~

今回はオガワのポリコットン生地のソロ使いが可能な3幕を比べてる。

・[オガワ/タッソTC]
・[オガワ/グロッケ8TC]
・[オガワ/ツインピルツS TC]

■4幕仕様比較

オガワのTCソロ3幕は全てティピー系テントのため、対比としてドーム型TCソロ幕[ミニマルワークス/シェルターGH]を追加し計4幕の仕様比較をしてみた。

[メーカー名/製品名] [オガワ/タッソTC]
※ヘキサスタイル
[オガワ/グロッケ8TC] [オガワ/ツインクレスタS TC] [ミニマルワークス/シェルターGH]
タイプ モノポール型ティピー ベル型ティピー 2ポール型ティピー ドーム型
ペグダウンなしで自立 不可
フロア形状 六/七/八角形 五角形 八角形 六角形
外寸(cm) 415*370*250(h) 352*335*225(h) 420*256*160(h) 350*300*170(h)
CUBE値(m3) 38 27 17 18
幕内空間(m3)※予測値 12 10 10 14
フロア面積(m2)※予測値含む 10 8 9 9
収納寸(cm) 74*24*24(h) 82*30*38(h) 64*28*26(h) 72*25*25(h)
重量(kg) 10.5 11.4 7.56 11.2
フライ重量(kg) 6.3 8.1 6.36
カラー サンドベージュ タン他
生地 ポリコットン
耐水圧(mm) 350
最大使用人数(人)※想定値含む 2 4 2 2
フレーム(本) 1 2 2 4
付属ペグ(本) 16 20 20 8
付属ガイロープ(本) 8 10 10 6
開放面(枚) 2 1 4 2
フロントリアメッシュ 1(別売) 1 0 2(別売)
サイドメッシュ 0 4 2 0
天窓メッシュ 0 1
ベンチレーター(場所/個) 1 2 2 4
グランドシート × × ×
ルーフフライ ×
スカート
吊り下げインナー △(別売) △(別売) × ×
TPUドア × △(別売)
ベスティブル/メッシュスクリーン △(別売) × △(別売)
キャノピーアレンジ ×
本体価格 ¥71,500 ¥107,800 ¥82,500 ¥154,000
別売インナー価格 ¥22,000
別売グランドシート価格 ¥17,600

※正確な値は各製品HPを参照のこと

 

■4幕イメージ比較

上空視点イメージ。タッソTCはヘキサスタイルにおける実寸値、グロッケ8TCの全幅は正五角形と仮定しての予測値を使用。

タッソTCを軸に他3幕とボトムイメージを重ねてみた。タッソTCは他3幕に比べるとやや大きいがデッドスペースが多いため幕内の広さの印象はほぼほぼ一緒かな。

グロッケ8TCを軸に他3幕のボトムイメージを重ねてみた。グロッケ8TCはボトムサイズは小さいが外周の立ち上がり部があるためにボトムスペースの割に幕内は広く感じると思われる。

ツインクレスタS TCは横長でボトムスペース自体は平均といったところ。只、高さが160cmと4幕の中で一番全高が低く、身長175cmの小生が直立できる幕内スペースを確保することは出来ない。



 

■4幕設営行程及び換気能比較

各4幕を設営行程及び換気能を視点に各項目別に有利なポイント(背景青)、普通なポイント(背景黄)、不利なポイント(背景赤)で色分け。ポールが多いほど、付属ペグ数が多いほど設営負荷が高い。全てが背景青になる幕は存在しない…

[メーカー名/製品名] [オガワ/タッソTC] [オガワ/グロッケ8TC] [オガワ/ツインクレスタS TC] [ミニマルワークス/シェルターGH]
タイプ モノポール型ティピー ベル型ティピー 2ポール型ティピー ドーム型
ポール数 1 2 2 4
ペグ数 16 20 20 8
ポールをスリーブ通す行程
フライを地面に広げる行程
後面開放 可能 不可 可能 可能
メッシュパネル 5枚 2枚 2枚(別売OP)

※正確な値は各製品HPを参照のこと

■4幕の所感

4幕全てポリコットン生地のため雨天撤収時に重量増になり取り回しが悪くなること、速やかに乾燥しないとカビ発生リスクが高いという難点は共通。また、オガワ3幕は全てティピー系テントのためペグダウンなしで自立することが出来ないため、設営の際の最初の位置決めは重要となる。

-タッソTC

ベースはポール1本で設営可能なモノポールティピー。タッソTCの一番の特徴はボトム形状を3パーンから選べることと、豊富なキャノピーアレンジ、OPのメッシュスクリーンを装着することにより幕内を拡張可能等、アレンジ幅が広いこと。メッシュスクリーンを装着することによりトリオ使用も可能。オールシーズン季節や人数によって使い分けできるので汎用性が高いテントと言える。尚、アレンジには別途ポールとガイロープ、ペグが用途別に用意する必要がある。デフォルト構成でのメッシュパネルは無いが、前面及び後面が開放出来るため風の抜けが良い。身長175cmの小生が直立できるスペースを確保することが出来る。

 

-グロッケ8TC

センターポールとAフレームの2本で設営するベル型ティピー。4幕中唯一グランドシートが付属しておりお座敷スタイルの比重が大きい。グランドシートを取り外せば土間スタイルも可能だが、五角形ボトムのためカンガルースタイルにする場合はレイアウトし難いと思われる。前面メッシュパネルに加え外周部の4枚の大型メッシュパネル搭載により虫の侵入を防ぎつつ高い換気能を維持することが出来るが、タッソTCと違い後面の出入口はない。更に外周部立上げ部のメッシュパネルは珍しくオープン仕様にも変更することが出来き換気調節幅は広い。身長175cmの小生が直立できるスペースを確保することが出来る。

 

-ツインクレスタS TC

Y字ポール2本で設営する2ポールシェルター。別売インナーテントのラインナップはなく、コットもしくはインナーテントによるカンガルースタイルで就寝。短辺部はメッシュパネルが2枚備えてあり、オープン仕様も可能且つ出入口としても使用できる。長辺部は両面ともにキャノピー立上げが可能で、片方にサイドウォールが装備されているため風や目線除けとして応用可能。4幕中唯一四方四面を開放することができ風の抜けは抜群に良い。全高が160cmなので身長175cmの小生が直立できるスペースを確保することが出来ない。

 

-シェルターGH

ポール4本で設営するドーム型テント。ポールをスリーブに通し撓らせる行程は2本。ペグダウンなしで自立可能のため設営後の位置調整が容易。ティピー系テントに比べ幕外周部のデッドスペースが少ないためフロアを有効利用することが出来る。別売のTPUドアやMESHドアを装着することにより幕内からの視界を維持しつつ換気調節が可能なこと、天井メッシュパネル及びTPUルーフがあるため雨天時でも幕内から外の様子がわかるので便利。全高が170cmなので身長175cmの小生が直立できるスペースを確保することが出来ない。

 

■まとめ

3幕+1幕共にソロのおこもりテントに対応出来き、冬は石油ストーブをインストールすることも可能。全4幕全てポリコットン生地のため遮光性が高く結露と火の粉による穴あきリスクが少ない。難点は雨天撤収時にフライが水を吸って重くなり取り回しが悪くなること、事後速やかに乾燥しないとカビ発生リスクが高いこと。とはいえファミキャン幕と違いそこまで雨による撤収負荷及び乾燥作業が大変ではないので冬キャンメインなら結露のストレスから解放されることを考えると選択する価値は大いにあると言える。

小生のキャンプスタイルならタッソTCのマッチング度が高い。TPUドアオプションのあるシェルターGHも暖気を維持しつつ幕外の景色を見ることが出来るのは魅力的。小生はヘキサスタイルが好みだがキャンプ仲間のMUさんはヘプタスタイルが好み。

・土間スタイルを好む
・前面及び後面からの出入りが可能
・冬キャンメインのためメッシュは必須ではない
・幕内で直立できるスペースを確保できる
・基本タープレス
・メイン暖房は石油ストーブ


 

キャンプ仲間のYZさんのキャンプスタイルならツインクレスタS TCのマッチング度が高いかな。

・土間スタイルを好む
・バップテントスタイルを好む
・前面及び後面からの出入りが可能
・冬キャンメインのためメッシュは必須ではない
・幕内で直立できるスペースを確保できなくとも良い
・基本タープレス
・メイン暖房はアルコールストーブ


 

キャンプ仲間のKKさんのキャンプスタイルならグロッケ8TCのマッチング度が高いかな。

・お座敷スタイルを好む
・幕内で調理することが多い
・フルメッシュ仕様を使い機会が多い
・ペンタタープ連結スタイルを好む
・メイン暖房は電気ストーブ&ガスストーブ


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