[ラーテルワークス/ヴァルライト] ~解剖の儀~

キャンプ仲間のHKさんも目下気になっているテント[ラーテルワークス/ヴァルライト]を所有のキャンプギアと比較しながら解剖検討してみた。

 

■仕様

1ポール+2ポールと1アーチフレームで設営するソロ用ミドルクラスの2ルームテント。ティピー調Aフレームとアーチのハイブリット構造という点では[ゼインアーツ/ロロ]に近い。フライシートにメッシュパネルがふんだんに施され前室は3方メッシュ及びオープン仕様且つキャノピー立上げが出来き風の抜けが良くタープレス運用が可能だがその分フレームワークがやや煩雑で重量もソロ幕と指定は少し重め。

品名:WAL LIGHT(ヴァルライト)
品番:RWS0035
価格:59,800円(税込)
材質 フライシート:70Dリップストップポリエステル(PUコーティング、耐水圧2000mm、撥水加工、UVカット加工)
インナー:ポリエステル65%、コットン35%(撥水加工)
インナー(ボトム):210Dポリエステルオックスフォード(PUコーティング、耐水圧2000mm、撥水加工)
ポール:フロントA6061(19mm)センターA6061(25mm)アーチポールA7001(13mm)
サイズ:380*290*180(h)cm
収納サイズ:34*70*30(h)cm
重量:約13kg
対応人数:1~2人

※画像はメーカーHPから引用

■イメージ比較

[ラーテルワークス/ヴァルライト]と所有及び気になるテント全7幕の上空及び前面、側面のイメージ比較。何れも石油ストーブをインストール可能。①~④はソロオコモリ、⑤~⑥はファミリーオコモリのサイズ感。

①[スモア/ディーパー]※所有
②[ミニマルワークス/シェルターG]
③[オガワ/タッソTC]※所有
④[ダックノット/ハンティングヘキサTC SW]
⑤[オガワ/ロッジシェルターⅡ]※所有
⑥[オガワ/ツインクレスタTC]

■サイズ比較

[ラーテルワークス/ヴァルライト]とそれぞれの幕のイメージ比較。

①[スモア/ディーパー]※所有
②[ミニマルワークス/シェルターG]
③[オガワ/タッソTC]※所有
④[ダックノット/ハンティングヘキサTC]
⑤[オガワ/ロッジシェルターⅡ]※所有
⑥[オガワ/ツインクレスタTC SW]

①[スモア/ディーパー]
ヴェルライトの方が一回り小さく、ペグダウンなしで自立できないため区画レイアウトはややし難い。全高は同じ180cmだがヴェルライトのインナーは高さがありインナー空間が広く作業し易い。また、前室のメッシュアレンジはヴェルライトが圧倒的に有利!

◇フロア面積及び幕内空間
ヴァルライト<ディーパー
◇区画レイアウト
ヴァルライト<ディーパー
◇メッシュアレンジ
ヴァルライト>ディーパー


 

②[ミニマルワークス/シェルターG]
幕内空間はほぼ同等。シェルターGはペグダウンなしで自立できるため区画レイアウトは容易。またシェルターGは別売りのクリア及びメッシュドアを装着することによりクリア及びメッシュ仕様にも出来るが本体オプション共に値段が結構高め。

◇フロア面積及び幕内空間
ヴァルライト≒シェルターG
◇区画レイアウト
ヴァルライト<シェルターG
◇メッシュアレンジ
ヴァルライト>シェルターG


 

③[オガワ/タッソTC]
タッソTCのフルクローズ仕様と比べるとフロア面積は狭いが、幕内空間はヴァルライトの方が広い。ヴァルライトは設営にアーチフレームと支柱フレーム3本の計4本必要で行程が多いがその分幕内空間が広い。タッソTCは支柱フレーム1本で設営が可能且つ別途ポールを用意すればキャノピーのアレンジパターンが豊富。またタッソTCはポリコットン生地のため冬キャン時の結露は少ないが、ヴァルライトは結構結露するかもしれない。

◇フロア面積及び幕内空間
ヴァルライト≒タッソTC
◇区画レイアウト
ヴァルライト≒タッソTC
◇メッシュアレンジ
ヴァルライト>タッソTC

 


 

④[ダックノット/ハンティングヘキサTC SW]
ハンティングヘキサTCのフルクローズ仕様だとヴェルライトの方が広いが、SW仕様だとハンティングヘキサTCの方が広い。両幕ともペグダウンなしで自立できないため区画レイアウトはややし難いが、設営行程はハンティングヘキサTCのSWとほぼ同等と思われる。ヴェルライトはメッシュアレンジが豊富なので夏寄り、ハンティングヘキサTCはポリコットン生地で結露が少ないがメッシュアレンジは出来ないので冬寄りの幕と言える。

◇フロア面積及び幕内空間
ヴァルライト≒ハンティングヘキサTC SW
◇区画レイアウト
ヴァルライト≒ハンティングヘキサTC SW
◇メッシュアレンジ
ヴァルライト>ハンティングヘキサTC SW


 

⑤[オガワ/ロッジシェルターⅡ]
そもそも使用人数が違うので比較対象する意味はないがロッジシェルターⅡは4面メッシュ仕様になりメッシュアレンジが今回の比較幕中ダントツに豊富。

◇フロア面積及び幕内空間
ヴァルライト≪ロッジシェルターⅡ
◇区画レイアウト
ヴァルライト<ロッジシェルターⅡ
◇メッシュアレンジ
ヴァルライト<ロッジシェルターⅡ


 

⑥[オガワ/ツインクレスタTC]
ツインクレスタはY字型ポール2本で2ポールシェルターでありながら広い幕内空間を有するシェルターテント。設営行程は似通っているが、ヴァルライトのインナーテントの方が空間に余裕があり作業し易いかな。

◇フロア面積及び幕内空間
ヴァルライト≪ツインクレスタTC
◇区画レイアウト
ヴァルライト>ツインクレスタTC
◇メッシュアレンジ
ヴァルライト>ツインクレスタTC



 

■仕様比較

フロア面積が凡そ10m2程の5幕の仕様比較。収納サイズ、重量、生地、メッシュアレンジ、キャノピーアレンジ、自立可否等各幕毎に特徴がある。

①[ラーテルワークス/ヴァルライト]
②[スモア/ディーパー]
③[ミニマルワークス/シェルターG]
④[オガワ/タッソTC]
⑤[ダックノット/ハンティングヘキサTC]

※正確な仕様は各製品HPを参照のこと

■幕内レイアウト

純正のインナーテントにはローコットなら2つ配置することが出来るかな。もしかすると高さがあるのでハイコットでも行けるかも。純正インナーテントを取り外しインナーテントをカンガルースタイルで運用すれば後面の風の抜けが良くなり夏場は涼しく過ごすこと合が出来る。またソロカンガルースタイルなら前室を広く使うことが出来るため、おこもり時の自由度が高い。虫のいない季節ならハイコット2つ配置しても幕内レイアウトの自由度は高い。

・[ヘリノックス/コットワンコンバーチブル]
・[コールマン/インスタントアップドームS]のインナー
・[DOD/カンガルーテントS]






 

■所感

[ラーテルワークス/ヴァルライト]は天候不順時でオコモリ可能なソロ用2ルームテント。特徴的なのはティピーとアーチ型を組み合わせた特徴的なフォルムとメッシュアレンジが同系のテントと比べ格段に多い。インナーテント空間もかなり広めに設計されており、前後面以外にも側面もメッシュ仕様になり視界も良い。前室が広いので石油ストーブもインストールすることが出来るため、オールシーズンで使用可能な幕だがどちらかでいうと冬というより夏寄りの味付けかな。

-誉めポイント10

独断と偏見による良い点は以下の通り。

◎目を惹くフォルム
◎メッシュアレンジがとにかく豊富で幕内からの視界も広い
◎タープレス運用が可能
◎インナーテントが四面メッシュ仕様になる
○インナーテントが広い
○インナーテントがポリコットン生地で通気性が良く結露し難い
○デフォルトのインナーを外しシェルター使用が可能
○立派なペグとハンマー、グランドシート、デイジーチェーンがデフォルトで付属
○石油ストーブをインストール可能(使用は自己責任下で)
○価格が安い

-貶しポイント10

公平性を期すために良い点ばかりではなく悪い点も思いつく限り考えてみた。

×フライを地面に広げ、ポールをスリーブに通す行程があり設営がやや煩雑
×ペグダウンなしで自立できないため区画レイアウトはし難い
×全高180cmなので身長175cmの小生だと所々屈む必要がある
×火の粉による穴あきリスクが高い

×結露が多そう
×耐風性が低そう
×遮光性が低そう
×前室屋根に水が溜まるリスクが高そう(ガイロープワークで対応可能だが)
×前室のスタンディングテープが邪魔そう(取り外し可能だが)
×ソロ幕として考えると総重量13kgと重い

 

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