[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]を補完して早6ヵ月が経過したため個人的見解によるレビューをしてみる。
目次
■ハードウェアのレビュー
まずはハードウェアのレビューから。
-サイズ
83*83*167(h)mm。500mL缶サイズというには少し大きいが、バッテリー付プロジェクターとしては十分小さい。円柱形のシルエットもカッコイイ!
-重さ
950g。重さ1kg未満は十分軽い部類に入り持ち運び、運搬で重いと感じることはない。
-輝度
300ANSIルーメン。日中でも屋内なら投影距離を短く(0.5~1m程)すれば十分視認できる。周囲を暗くすれば最大120インチ迄投影できるがその環境を整えるのは中々難しい。
-本体操作キー
リモコンレスでも本体の操作キーにて殆どの機能を使用できる。リモコン忘れや電池切れの際に重宝する。
-インターフェイス
≫USB-C
個人的に最も重要視したのが充電端子。Type-Cなので汎用性が高く、高出力タイプの充電器1つがあれば流用出来るのはやはり便利。ちなみに取説には付属の充電器以外を使用した場合の不具合は補償対象外との記載があるが気にせず使っていて今のことろ問題はない。
ノートPCとType-C⇔Type-Cでデータ移動ができないので写真データや動画ファイルを移動できない。これが出来ればよりプロジェクター単体運用し易くなるのだが残念。
≫HDMI 2.1
ノートPCとスマホからHDMIキャスティング時に使用。有線なので映像が安定するのが利点。
≫AUX
アナログ音声出力端子。Bluetoothイヤホンを使っているため基本必要ないが保険的な意味であって良かった。
-ワイアレス
≫WiFi
802.11a / b / g / n / acに対応。自宅や知人宅、ホテル等で使用するのに必要十分。
≫Bluetooth 5.1
イヤホンとスピーカー、AndoridスマホをBluetooth接続しているが安定して使用できている。
-スピーカー
8Wモノラルスピーカー。音質音量ともに必要十分でテレビやYoutubeを見る分には過不足ない。映画を見る際には少々迫力に欠けるため外部Bluetoothスピーカーを2個用意してステレオモードで使用。
-ストレージ
内臓ROMの容量は16GB。“Netflix”や“torne mobile”の映像コンテンツをダウンロードしてオフライン映写のために必要なメモリスペース。外部メモリを保存先に出来ないため16GBは少々心もとない。システムアップデート用の領域も1GBは残す必要があるためできれば64GBは欲しいとのころ。ちなみに1時間1GBと考えると10時間近くの映像を持ち出すことが出来る。
-台形補正
垂直水平自動台形補正。前モデルは垂直方向のみ自動台形補正だったのが今モデルから垂直に加え水平方向の台形補正も出来るようになった。設置位置を固定しないことが多いモバイルプロジェクターには重宝する機能。只、スクリーンの材質によって台形補正が上手く働かないこともあるのでその場合はピントと併せて手動で微調整する必要がある。
-バッテリー
バッテリー容量14,500 mAh、動画再生時間(WiFi)使用時)2.5時間、充電時間(付属充電器使用時)約3時間。TVやYoutube等のショートコンテンツを見るには過不足ないが、映画等のロングコンテンツには少々心もとないためモバイルバッテリーを用意した方が安心。
-リモコン
ボタンの反応も良く操作性も問題がない。只、映写するのに周囲を暗くする必要があり、そうなると黒基調のリモコンがこれまた見難い(>_<)。操作キーだけ白色もしくは発光塗料キーにするかバックライトキーを採用して欲しい。
-値段
10万超えは正直、割高感は否めない。モバイル用途の機会が多い場合は充電端子がType-Cで汎用性が高く、コンパクト軽量な[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]は購入する価値あり。せめて、実購入価格が10万円未満になれば買得感が出てくると思う。
■ソフトウェアのレビュー
-動画配信サービス
動画配信サービスは“Netflix”“PrimeVideo”“Tver”の3つを利用。“Netflix”は“Nebula Play”経由で利用が可能。“Netflix”は本体内蔵ROMに動画コンテンツをダウンロードすることが可能なのでオフラインでも視聴可能。“PrimeVideo”“Tver”はダウンロード機能が無いのでオンライン視聴のみとなる。
-TV視聴&持ち出し
ネットワークレコーダー[バッファロー/nasne NS-N100]とプロジェクター本体に“torne mobile”アプリを導入することによりTV視聴及び録画、録画ファイル持ち出しが可能となる。
視聴及び持ち出しには“torne mobile”アプリの有料プラグインが必要。「視聴再生機能」500円、「書き出し機能」840円の計1,340円が必要となるが十分良心的な値段。
■外部デバイスとの連携
-ワイアレスキャスティング
[サムスン/Galaxy note 9]からYoutubeやPrimeVideoは“Chromecast”を使ってアプリ画面からワイアレスキャスティングが可能。MX PlayerやPhotoギャラリー等はスマホのデフォルト機能“SmartView”を使ってワイアレスキャスティングが可能。接続環境によって再生が不安定になることがある。
-有線キャスティング
プロジェクターとPC[HP/Spectre x360]をType-C⇔HDMI変換ケーブル[CLDAY/USB Type C to HDMI交換ケーブル1.8m]で接続し安定したキャスティングが可能。画面複製も分割も可。
プロジェクターとスマホ[サムスン/Glaxy note9]をType-C⇔HDMI変換ケーブル[CLDAY/USB Type C to HDMI交換ケーブル1.8m]の接続は認識及び再生が不安定。3/2にシステムアップデータを実施したところ、認識の不安定は残るものの、再生は安定。ちなみにシステムアップデートに必要なROM領域は823MBなので、常時1GB程の空き容量を確保しておく必要がある。
プロジェクターと同メーカーの[Anker/高耐久ナイロン USB-C & HDMI ケーブル 1.8m]を新たに補完し使ってみたところ、認識及び動画再生が安定。
-外部イヤホン
AUXもしくはBluetoothイヤホンが使用可能。[Shokz/骨伝導ワイヤレスイヤホン AEROPEX]は耳を塞がないので外部の状況をシャットダウンしないためキャンプ時の使用に最適!
-外部スピーカー
映画視聴の際は2個の[Tribit/StormBox Bluetoothスピーカー BTS10]を用意しステレオモードで再生すると迫力あり。
-内部スピーカーモード
モード切替ボタンにてBluetoothスピーカーモードに切り替えることでレンズがオフとなりBluetoothスピーカーとしてスマホ等から音楽やラジオアプリの音声の出力再生が可能となる。
-外部USBメモリ
MicroSDカードリーダーのType-Cメモリをプロジェクター本体のType-Cスロットに差すことで外部メモリとして使用することが可能。“FileBrowser(Beta)”アプリでmp4ファイルを再生することが可能だが、認識に加え再生も不安定。3/2のシステムアップデート後も症状は変わらず。
最大転送速度400MB/sの[日本サムスン/Samsung USBメモリ Type-C 128GB]を補完してみたところ認識は安定したが動画再生が不安定のまま(>_<)。
-スクリーン
≫布スクリーン
[Soomloom/レクタタープTC250*295cm]に100インチ布スクリーンを装着。映写画像が透けるため後ろからの反転投影も可能。
≫ロールスクリーン
30インチ机上ロールスクリーン。プロジェクタ専用だけあってクリアに画像を映すことが出来る。裏面がブラック加工してあるため映像が透けない。
≫壁スクリーン
自宅の壁にてスクリーン代替。
(写真)
≫天井スクリーン
自宅の天井にてスクリーン代替。思ったより快適。
(写真)
-三脚
モバイル用途の場合は設置環境を整えるのに角度が調整できる三脚があると便利!
・[Manfrotto/PIXI EVO]
ノーマルPIXIだと天井投影が出来ないがPIXI EVOなら可能。旅行時に携帯するメイン三脚。
・[Velbon/自由雲台QHD-41]+[Velbon/Sherpa Active]
・[JOBY/スマホスタンド]
極小三脚。角度調整幅は少ないが微調整は可能。常備しているが上記2つの三脚があるため使用頻度はその実低い。
■使用シチュエーション
-自宅
リビングの65インチ液晶テレビが嫁もしくは娘に占有されてしまっていても、寝室やパソコン部屋でTVや動画配信サービスを利用できるのは便利。最近では娘が寝室でごろごろしながらプロジェクターでYoutubeに興じることも多い。
(写真)
-ホテル
無料WiFiの環境が整っている場合が多くオンライン環境で動画配信サービスを楽しむことが出来る。リアルタイムのTV視聴をするには備え付けのTVとHDMI接続する必要がある。“Netflix”と“torne mobile”にダウンロードした動画コンテンツならオフラインでも視聴可能。
-キャンプ
屋外スクリーンの環境を整えることが難しく、屋内スクリーンでBluetoothイヤホンで動画コンテンツを楽しむことが多い。また、オフライン環境下でも“Netflix”と“torne mobile”にダウンロードした動画コンテンツの視聴が可能。
幕外100インチ布スクリーン。
幕内60インチ掛け軸スクリーン。
■考察
動画再生に当たり不安定な項目は3つ。②はシステムアップデートにより若干改善されたが①③は継続して不安定。Type-C⇔HDMIケーブルとUSBメモリの問題化も知れないが、不安定さが続くようなら代替も検討予定。
①ワイアレスキャスティングによるスマホ動画の再生は不安定
②有線キャスティングによるスマホ動画の再生はやや不安定
③USBメモリに保存した動画ファイルの認識及び再生が不安定
■まとめ
その実、自宅の部屋間移動で使うことが多く、キャンプでは屋外スクリーンの設置環境と整えるのが難しく専ら屋内スクリーンにてBluetoothイヤホンにて使用している。娘のダンスの練習やPhotoMovieの上映会等でも使っていきたい。
■Nebula Capsule Ⅳに望むこと
大きさと重さをステイとして後継モデルに望むこと。
・レンズカバー付き
・本体用&リモコン用ケース付き
・輝度500ANSIルーメン
・バッテリー容量20,000mAh以上、動画再生時間(WiFi)使用時3時間以上
・バックライトキー付リモコン
・Type-C充電タイプリモコン
・防水防塵仕様
・ノートPCからType-Cケーブル経由でデータ移動が可能
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