睡蓮ビオトープ2025 ~成長ステータス 其の壱~

今期育成の睡蓮と蓮の成長を一見化するべくステータス表を作ってみた。

■睡蓮&蓮の成長ステータス表(4.12Data)

睡蓮と蓮の成長ステータス表。植替時期が昨年秋と本年春に分かれていること、越冬場所が屋外及びビニールハウス内と違うこと、外バチの設置場所が異なること等、同環境下での比較とはならないが、4月12日の一斉水槽リセットから開花迄に至る過程を一元化してみる。総じてハウス内越冬組の成長は早い。耐寒性睡蓮“マンカラウボン”と熱帯睡蓮“ムラサキシキブ”はビニールハウス越冬期間中に開花しているが、水槽リセット時をスタート時点とするため開花ステータスは“未開花”としている。

睡蓮&蓮レイアウトイメージ図。

花蓮を除く睡蓮外鉢の写真一覧。一見して水上葉の成長ステータスが見て取れる。

■成長ステータス“水中葉”

耐寒性睡蓮は水温が低いと水上葉(浮葉)ではなく水中葉の状態となり、水温の上昇とともに水上葉(浮葉)を展開し、順次、花芽、開花、品種によっては複輪咲に至る。春になって水中葉を展開していない品種は根腐れの可能性あり。

≫“水中葉”(-)

水中葉が出てきていない品種。立ち上がりが悪いのかもしくは根が腐ってしまったのかを暫く観察する必要がある。

・熱帯睡蓮“キングオブサイアム”
ハウス内越冬。ビニールハウス内で越冬し、4/12に植替と併せて屋外に移動。ハウス内はかなり暖かいにも掛からず、水中葉を出さず、上半分が露出した状態で藻がこびり付いていることもあり、越冬に失敗した可能性あり。水中葉が出てきて復活してくれれば良いのだが。

・熱帯睡蓮“タイニムファ”
ハウス内越冬。2024年ベランダで育成するも水上葉のみの展開で花蕾が出来ず。秋口に植替同時に屋外南側に移動。結局、2024年は開花に至らず。今季も水中葉がほぼ出てきていない。

・花蓮“小三色蓮”
今春新規植付。

・花蓮“赤蜻蛉”
今春新規植付。

・花蓮“大酒錦”
今春新規植付。

・花蓮“緑風”
今春新規植付。

・花蓮“古代蓮A”
今春新規植付。

・花蓮“古代蓮B”
今春新規植付。

≫“水中葉”(+)

株元付近に水中葉を展開している状態。

・耐寒性睡蓮“マニーサイアム”
屋外越冬。小さいながらも水中葉あり。1季目は驚異の5輪咲と抜群の花上りを誇ったが2季目は立ち上がりが遅く開花はしたものの複輪咲に至らなかった。植替ダメージが大きいのかもしれないと思い、昨年秋に植替。今季は気温の上昇とともに速やかに水上葉を伸ばしてくれれば良いのだが。

・耐寒性姫睡蓮“ヘルボラ”
屋外越冬。1季目、2季目共に花上りが良く複輪咲に至った。現状、小さい水中葉の状態だが気温の上昇とともに速やかに水上葉を展開してくれるだろう。

・亜属間交配種睡蓮“サイアムパール2”
屋外越冬。1季目、2季目と年を追うごとに花上りが悪くなってきている印象。水中葉の状態だが2週間後位には水上葉を展開してくれそうな感じ。

・熱帯睡蓮“ムラサキシキブ”
ハウス内越冬。前回は抜群の花上りを見せ複輪咲にも至る。今季、根茎からの株分けは出来ず、親株をそのまま植付。昨年、ムカゴをたくさん取っておけばよかった。

≫“水中葉”(++)

株元から水中葉が成長し水上に向かって伸びている状態。

・耐寒性睡蓮“タンポン”
屋外越冬。今季新導入品種。水中葉が成長していているので気温上昇とともに速やかに水上葉を展開してくれる見込み。

 

・耐寒性睡蓮“ペリーズダブルイエロー”
屋外越冬。昨年見事な花形と多弁大輪咲を誇る。前季秋口にスライド式植替を実施、屋外越冬のためか現状水中葉の状態。

■成長ステータス“水上葉”

≫“水上葉”(+)

水上葉の展開が4枚以下の状態。根張りが未熟の状態。

・耐寒性睡蓮“ペリーズファイヤーオパール”
屋外越冬。2025/4/12植替。

・耐寒性睡蓮“ラズベリー”
屋外越冬。少ないながらも水上葉を展開。昨年は開花に至ったが花形がイマイチ良くない。

・亜属間交配種睡蓮“アウグキー”
ハウス内越冬。2025/4/12植替。

・耐寒性睡蓮“ヤヤ”
屋外越冬。今季新規導入品種。水上葉を展開しているが少し枯れ気味。

≫“水上葉”(++)

水上葉を5~9枚展開すれば根もしっかりと張り状態も安定。ここまでくればひとまず安心。

・耐寒性睡蓮“グレッグスオレンジビューティー”
屋外越冬。赤色の水上葉を5枚以上展開。前期は立ち上げりは良かったがその後の開花数は少なかった。今季はコンスタントに開花してくれることに期待。

・耐寒性睡蓮“パラニー”
ハウス内越冬。今季初導入品種。水上葉の展開は順調。

・亜属間交配種睡蓮“フェイマクドナルド”
ハウス内越冬。前期未開花品種。水上葉の展開は順調。日当たりの良い庭先南側に配置したので今期は開花してくれそうだ。

≫“水上葉”(+++)

水上葉10枚以上展開すれば、次のステージは花芽の展開で開花間近と言える。

・耐寒性睡蓮“ローズマグノリア”
ハウス内越冬。品種名が判明している睡蓮の中で最古参となり唯一の4季目。1季目はベランダで育成し未開花、2季目からは屋外に場所を移し抜群の花上りを示す。

・耐寒性睡蓮“プッタラクサー”
今季初導入品種。ハウス内越冬とはいえ水上葉の展開が早い。

■成長ステータス“開花”

≫“花芽”(+)

花芽が確認できれば開花間近。

・耐寒性睡蓮“マンカラウボン”
ハウス内越冬時に初開花。水槽リセット及びレイアウト変更後に既に次の花芽も確認。

≫“初咲”(+)

水槽レイアウト変更前のハウス内越冬時の開花であるため一覧には記していない。

・耐寒性睡蓮“マンカラウボン”
2025/3/9に越冬中のハウス内で開花。開花パラメータは水槽リセット後の2025/4/12~としているため一覧表のステータスは“未開花”。

・熱帯睡蓮“ムラサキシキブ”
2025/4/12に越冬中のハウス内で開花。開花パラメータは水槽リセット後の2025/4/12~からとしているため一覧表のステータスは“未開花”。

≫“複輪”(+)

2輪以上の複輪咲が確認できれば上々の成果と言える。現在該当なし。

■所感

睡蓮&蓮の成長ステータスを3つの大分類、それぞれ3つの中分類3つの9段階で2025/4/12に総リセットした屋外ビオトープ水槽とベランダビオトープ水槽を観察していく。まずは、開花の土俵が整う“水上葉”(++)を目指したい。只、昨年、開花に至らなかったベランダ配置の亜属間交配種睡蓮“フェイマクドナルド”と熱帯睡蓮“タイニムファ”は“水上葉”(+++)ステータスまで至ったものの、葉が茂るばかりで一向に花芽が出来なかった。“水上葉”(+++)ステータス迄いって花芽が中々出来ない最大の理由は日照時間と考えられるため今季は秋植替且つ庭先南側に配置し開花に臨む。

≪成長ステータス第1版(2025/4/12)≫

■成長ステータス“水中葉”
≫“水中葉”(-) ⇒キングオブサイアム/タイニムファ/花蓮各種
≫“水中葉”(+)⇒マニーサイアム/ヘルボラ/サイアムパープル2/ムラサキシキブ
≫“水中葉”(++)⇒タンポン/ペリーズダブルイエロー
■成長ステータス“水上葉”
≫“水上葉”(+)⇒ペリーズファイヤーオパール/ラズベリー/アウグキー/ヤヤ
≫“水上葉”(++)⇒グレッグスオレンジビューティー/パラニー/フェイマクドナルド
≫“水上葉”(+++)⇒ローズマグノリア/プッタラクサー/
■成長ステータス“開花”
≫“花芽”(+)⇒マンカラウボン
≫“初咲”(+)
≫“複輪”(+)

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

睡蓮ビオトープ2024 ~耐寒性睡蓮“プッタラクサー”導入編~

睡蓮ビオトープ2023 ~葉月 観察記 その参~

睡蓮ビオトープ2023 ~熱帯睡蓮の特徴編~

睡蓮ビオトープ2023 ~水草選び編~

睡蓮ビオトープ2024 ~来季導入品種検討編 其の弐~

睡蓮ビオトープ2025 ~成長ステータス 其の七~