[MSR/エリクサー3] ~解剖の儀~

山岳用小型軽量のドーム型テント[MSR/エリクサー3]の“解剖の儀”を執り行う!

■仕様

製品HPから引用した仕様がコチラ。3名用となっているが荷物置き場を考えると実質2名用のテント。カラー展開は3色でグレーはベース、グリーンは欧州限定版、タンは国内限定カラーだが何れも“Amazon”で購入可能。タンカラーがもう少し濃色寄りなら良かったが淡色寄りなのでグリーンが良いかな。

【展開サイズ】324*213*104(h)cm※予測値含む
【収納サイズ】51*20*20(h)cm
【インナーサイズ】213*172*104(h)cm
【総重量】3.19kg
【最小重量】2.66kg
【付属品】フットプリント
【素材】
・ポール:7000シリーズアルミ
・レインフライ:68Dリップストップポリエステル 耐水圧1500mmポリウレタン&DWRコーティング
・キャノピー:40DリップストップナイロンDWRコーティング、20Dマイクロメッシュ
フロア:70Dナイロンタフタ 耐水圧3000mmポリウレタン&DWRコーティング
【定員】3名
【入口数】2
【室内高】104cm
【カラー】グレー/グリーン/タン

※正確な仕様は製品HPを参照のこと

 

■3幕仕様比較

≫同系3幕

[MSR/Elixer3]に3人用の山岳用小型ドーム型テント[Naturehike/CloudUp3]、[NEMO/AuroraRidge3]を加えた同系3幕仕様比較がコチラ。

・[Naturehike/CloudUp3]
・[MSR/Elixer3]
・[NEMO/AuroraRidge3]

・[Naturehike/CloudUp3]
カラー展開が豊富な3人用ドーム型テント。[MSR/Elixer3]は長辺側に入口が2つあるのに対し、[Naturehike/CloudUp3]は短辺側に1つの入口のみだがその分価格が安い


 

・[MSR/Elixer3]
インナースペースは[Naturehike/CloudUp3]とほぼ同等、[NEMO/AuroraRidge3]よりやや狭い。入口は長辺側に2つ備えてあり、それぞれ前室パネルが2段階開放が可能。



・[NEMO/AuroraRidge3]
[MSR/Elixer3]と同様に長辺側に入口が2つある。フレームワークで短辺側が垂直に近く立ち上がるため[MSR/Elixer3]よりやや広いボトムスペースに加え幕内外周部のデッドスペースが少ないのが利点。トレードオフとしてペグダウンなしで自立し難いという難点あり。個人的にはドーム型テントを選ぶ大きな理由の1つにペグダウンなしで自立でき、位置調整が容易という点があるのでポチる衝動に待ったがかかる。ペグダウンなしで非自立のことが容認できればデュオ幕として非常に使い勝手の優れ値段も安い幕と言える。特に前モデルは割安で購入可能。



 

≫3幕仕様比較

3幕共に3人用ドームがテントだが仕様は微妙に違う。[Naturehike/CloudUp3]はポリエステルとナイロンモデルの2つがあるが比較表にはナイロンモデルの仕様を表記。

[メーカー名/テント名] [Naturehike/CloudUp3]
[MSR/Elixer3] [NEMO/AuroraRidge3]
Type ドーム ドーム ドーム
CUBE値(m3) 6 7 8
体積(m3)※予測値含む 5 6 7
インナーフロア(m2)※予測値含む 3.7 3.7 4.1
外寸(cm) 300*180*110(h) 324*213*104(h) 335*223*112(h)
収納寸(cm) 45*15*15(h) 51*20*20(h) 58*19*19(h)
インナー寸(cm) 210*175*110(h) 213*172*104(h) 223*183*112(h)
重量(kg) 2 3.19 2.8
生地 ナイロン or ポリエステル ポリエステル ポリエステル
フライ耐水圧(mm) 4,000 1,500 ?
メインフレームポール(本) 2 2 2
サブフレームポール(本) 1 1 1
キャノピーポール(本) 0 0 0
最大使用人数(人) 3 3 3
ベンチレーター(個) 2 2 2
出入口パネル(個) 1 2 2
スカート × × ×
煙突穴 × × ×
ウレタン窓(個) × × ×
フライメッシュ(面) × × ×
インナーメッシュ(面)
キャノピー立上げ(面) × × ×
ペグ(本) 12 12 ?
ガイロープ(本) 3 4 ?
グランドシート 付属 付属 付属
TPUドア × × ×
参考価格※執筆時 ¥20,792 ¥44,782 ¥36,520

※正確な仕様は各製品HPを参照のこと

■3幕イメージ比較

[MSR/Elixer3]の3方視点のかなりざっくりとしたイメージ図がコチラ。

≫上空視点

上空視点、すなわちボトムサイズイメージは[Naturehike/CloudUp3]が最小、[MSR/Elixer3]と[NEMO/AuroraRidge3]はほぼ同等と言える。

≫側面視点

[NEMO/AuroraRidge3]の幕壁側パネルは垂直に近いため他2幕に比べると幕内スペースに余裕がある。その分、ペグダウンなしで自立し難くなるのが残念なところだが。

≫マット2枚内包イメージ

[Naturehike/CloudUp3]は入口に対して縦方向に2枚、[MSR/Elixer3]
と[NEMO/AuroraRidge3]は横方向に2枚インフレーターマット[サーマレスト/ベースキャンプL]をレイアウト可能。[Naturehike/CloudUp3]は短辺側一方のみの入口だが、他に幕は前後面パネルの両方向から出入りが可能。



 

■タープ併用イメージ

所有及び未所有タープ7幕によるタープ連結イメージ。

[メーカー名/製品名] 形状 稜線長
(cm)
ウィング長
(cm)
重量
(kg)
耐水圧
(mm)
生地
①[Ogawa/システムタープペンタ3×3] ペンタ 300 300 0.56 1,800 PE
②[Ogawa/システムタープレクタ] レクタ 350 295 1.5 1,800 PE
③[Ogawa/フィールドタープレクタTC] レクタ 350 420 3.5 350 TC
④[tent-Mark/ムササビウィング13TC] ペンタ 390 380 1.9 500 TC
⑤[GOGlamping/ヘキサタープTC]※未所有 ヘキサ 420 410 2.7 500 TC
⑥[Soomloom/ヘキサタープTC] ヘキサ 420 410 3.8 450 TC
⑦[Ogawa/システムタープヘキサDX] ヘキサ 480 570 3.0 1,800 PE

※正確な仕様は各製品HPを参照のこと

≫所有タープ6種サイズ

[MSR/Elixer3]は3人用とは言え全高が104cmと低く小型テントの範疇なのでペンタタープもしくはヘキサタープのオガワ張りとの相性が良いと思われる。

≫所有タープ6種との併用(上空視点)

・所有ペンタタープ
[MSR/Elixer3]のサイズとバランスを考えると[tent-Mark/ムササビウィング13TC]が良さ気。[Ogawa/システムタープペンタ3×3]だ重複部を考えると少し狭いかな。




 

・所有ヘキサタープ
所有タープ中最大サイズの[Ogawa/システムタープヘキサDX]は流石のタープ下スペースを誇る。遮光性を優先するならば[Soomloom/ヘキサタープTC]との併用も悪くない。



 

・所有レクタタープ
レクタタープと併用する場合はオガワ張りよりもタープ片翼をテント前方に半分程被せる並列張りの方が良いかな。





 

≫所有&未所有タープ4種の併用(三方視点)

実践投入を想定して相性の良いと思われる所有タープ4種、未所有タープ1種の計5幕をピックアップ!

①[tent-Mark/ムササビウィング13TC]390*380cm⇒オガワ張り
②[Ogawa/システムタープヘキサDX]480*570cm⇒オガワ張り
③[Soomloom/ヘキサタープTC]420*410cm⇒オガワ張り
④[Ogawa/フィールドタープレクタTC]350*410cm⇒並列張り
⑤[GOGlamping/ヘキサタープTC]420*410cm⇒オガワ張り ※未所有

①[tent-Mark/ムササビウィング13TC]390*380cm
[tent-Mark/ムササビウィング13TC]のオガワ張りは設営スペース及びサイズ感及び雨天炎天使用の際のバランスが良いと思われる。


 

②[Ogawa/システムタープヘキサDX]480*570cm
左右対称上下非対象の大型ヘキサタープ。広大なタープ下スペースを設けることが出来き特に雨天時に広い雨除けスペースを設けたいときには便利な併用連結式。前方両翼が長く地面との距離を短くすることが出来き雨撥ねリスクも低い。


 

③[Soomloom/ヘキサタープTC]420*410cm
ポリコットン生地の左右上下対象のヘキサタープ。デュオ炎天下で使いやすそうな連結式。

④[Ogawa/フィールドタープヘキサTC]420*410cm
ポリコットン製中型レクタタープで並列張りはセッティングテープレスで設営が可能。

⑤[GOGlamping/ヘキサタープTC]420*410cm
未所有タープでは左右対称左右非対称のヘキサタープ[GOGlamping/ヘキサタープTC]が良いかな。グリーンカラーが[MSR/エリクサー3]のグリーンとどの位違うのかが気になるところ。



 

■テント連結イメージ

所有テント3幕との連結イメージ。後面パネルに[MSR/Elixer3]を連結させ、前室パネルを巻き上げての連結式。2幕間がどの位隙間なく連結できるかが肝だが、後面パネルが観音開きの[TheNorthFace/Evabase6]と[Ogawa/LodgeShelterⅡ]の方が連結し易いと思われる。バランスが良いのは[TheNorthFace/Evabase6]かな。




 

■カンガルースタイルイメージ

所有3幕共に[MSR/Elixer3]のインナーのみを内包するカンガルースタイルが可能。メッシュフルインナーのため暖房レスの冬には使い難い。



 

■まとめ

[MSR/Elixer3]はデュオ単体使用に加え、インナーのみを使って所有シェルターでカンガルースタイルで運用することも可能。タープ併用はペンタもしくはヘキサタイプのオガワ張りが雨に濡れない動線も確保しつつ連結設営も容易と思われる。現在、グレーとタンカラーモデルは新品で発売されているが、グリーンは在庫切れで入手するとしたらフリマサイト経由となる。




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