ミニマムもしくはミドルクラスの2ルームテント[S’more Deeper]の初期不良チェック兼“初張の儀”を執り行う!
■仕様
以下、製品HPから抜粋した仕様。全幅が長く奥行が短い横長タイプの2ルームテント。インナーテントを両側に分けて設置することが出来るため3ルームテントとも言えるかも。
サイズ:(約)W460cm*D230cm*H180cm
インナーサイズ:(約)W140cm*D210cm*H140cm
収納サイズ:(約)W63cm*D25cm*H25cm
重量(付属品含む):(約)8kg
耐水圧:フライシート2000mm、フロア4000mm
UVカット:UPF50+
素材:【フライシート】ポリエステル68D210T、【インナー】ポリエステル通気性布、【フロアシート】150Dポリエステル(PUコーティング)【ポール】鉄、【フレーム】アルミニウム
定員:大人4人
付属品:フレーム*4、ポール*2、ペグ*28、ガイロープ*14、収納袋
■初張りの儀
地面が朝露で濡れている中、“初張の儀”を実施。
設営
フライを地面に広げる。
スモアのロゴマーク。
メッシュパネルのメッシュが15か所以上ヨレている。虫が入らなければ良いといえば良いのだが少し残念(>_<)。
ガイロープは最初からフライに取り付けてある。ガイロープ常設なら自在金具は三角型ではなく楕円型の方が畳むときにフライに負荷がかからないくて良い気もする…
メインポール(長)は13節ショックコード連結式で全長675㎝と結構長い。ポールにはメーカーロゴも刻印されている。
フレームポール(長)をスリーブに通す。スリーブは特に引っかかることなくスムーズにポールが通る。雨天設営時にどの位引っ掛かるかは要検証。
ポールをピンに刺し…
撓らせながら立ち上げ。この時点で自立!フライがそこまで大きくないので思っていたより作業が楽。とはいえポールが675cmとかなり長いので負荷をかけて曲げないように一番気を遣う必要がある。
フレームポール(短)は9節ショックコード連結式(ジョイント部除く)で全長は約450㎝。最初から台形上に折癖がついている。
フレームポール(短)を長辺側から2本フライのスリーブに通す。ポールもスリーブが短いので作業は楽チン。
ポール両端をピンに刺すと大体のシルエットがみえてくる。
フライのフックを1隅あたり5か所計20か所をポールに引っ掛ける。フレームポール(長)のフックは速やかに、フレームポール(短)のフックは取付時にやや抵抗がある。
メッシュ窓のメッシュを改めてみてみたが思いのほかヨレが沢山ある…もし虫が入ってくるようならメーカーに問い合わせしてみようかな(´;ω;`)ウッ…。
フレームポール(長)とフレームポール(短)がクロスする箇所には補強布が施されている。
幕内に入りフレームポールがクロスしている箇所を持ちあげて幕移動が出来るため位置調整が容易!自立型テントの利点の1つ。
メッシュ窓と反対側のメッシュパネルもメッシュ窓程ではないがヨレが数か所ある。メッシュの材質のせいなのかな(´;ω;`)ウッ…
短辺側のベンチレーターはチャックで閉まっているため開放し、ガイロープを1ヵ所ペグダウン。
幕内からみたベンチレーター。換気口は結構大きい。ペグダウンの位置で開口部の大きさをある程度は調節可能。
ファスナーの開閉はどの箇所のスムーズ。
キャノピー立ち上げ
キャノピーを付属の190㎝ポールで立ち上げ。フライのガイロープをペグダウンしていないため、キャノピー側にテントが少し歪んでいる。
キャノピーセンターにはハトメはないので雨天時に雨を左右に流すことは出来ない。
キャノピーポール間の長さは約135㎝。
メッシュの透明度は高い。
幕内
メッシュ窓も開放。
窓パネルはトグル留めではなく窓下方のポケットに収納するやり方。
メッシュ窓の透明度はメッシュパネルと同様に高い。
幕内短辺側。若干奥側が狭いがほぼほぼ長方形のサイズ。別途インナーテントのグランドシートを補完するとしたら210*140cmでいけるかも。
幕内頂上部にはループ&カラビナが付いておりランタンを引っ掛けることが出来る。
頂上部付近なら、身長175㎝の小生が直立可能。地味に嬉しい。
頂点四方にループが全部で4ヵ所付いている。パラーコードを取り付けることも可能。
地面が濡れていたのでインナーテントの取り付けは省略。吊り下げ型インナーテントの取り付け箇所を確認のみ実施。頂点1か所、ボトム4ヶ所はバックル留め、片サイド3か所計6か所はトグル留め。
インナーのボトムは210cm*140cmで奥側がやや短くなっている。
外観チェック
本来ならボトムのポール部分を8カ所、短辺側中央を2ヵ所計10カ所をペグダウン(最大14ヵ所)、各四方のガイロープは2本を纏めて1か所で計4ヶ所ペグダウン(最大8ヵ所)するのだが今回は省略。短辺両側のベンチレーターのガイロープは2本を纏めて1か所で計2ヶ所ペグダウン(最大4ヵ所)だが今回は片側だけ1ヵ所ペグダウン。
下回り
フレームポールは布ルーフが付いていないので金属リングを直接ペグダウンするようだ。フルクローズ仕様におけるペグダウン数は通常16ヵ所、最大で26ヵ所かな。
スカートは結構大きめ。風でバタつくときは両側のループをペグダウンすることも出来る。
初期不良チェックを兼ねた初張りの儀はこれにて終了。メッシュのヨレが多かった以外は特に問題はないかな。
撤収
撤収は半面に折って広げて観音折りで畳んでいく。収納袋が大きめなので格納も楽。
■テントの特徴9つに対する私見所感
製品HPに掲載されている9つの特徴を実際に確認してみた。
・[S’more Deeper]の特徴
①寝室が2ルームのセパレートタイプ
②設営簡単で吊り下げタイプのインナーテント
③便利なメッシュポケット付き
④開放的なメッシュ窓
⑤キャノピー部分のメッシュ窓は開閉可能
⑥雨風や虫を防ぐスノースカート
⑦風通しを良くしてくれるベンチレーション
⑧フレーム部分は布カバー付きで摩擦防止に
⑨反射材入りのガイロープ
①寝室が2ルームのセパレートタイプ
今回はインナーテントの取付は省略。寝室が分けられるので友人とのデュオキャンに応用できそう。機会は少ないけど。
②設営簡単で吊り下げタイプのインナーテント
テント側との接続は四隅のバックル及びトグルで接続する。
③便利なメッシュポケット付き
今回はインナーテントを取り付けていないので写真はない。コードや結束バンド類を補完しておくのに便利。
④開放的なメッシュ窓
メッシュ仕様にできるので虫の多い季節には有難い。
⑤キャノピー部分のメッシュ窓は開閉可能
幕内から幕外の様子を伺うことが出来るのは便利。開放する際は上から下に開く仕様且つ生地もトグル留めではなく下部ポケット収納式のため不意に垂れ下がって溶ける恐れがある。なのでこの付近にバーナーやストーブ等の熱源機器は置かない方が良い。メッシュのヨレが多いのが残念(>_<)。
⑥雨風や虫を防ぐスノースカート
スノースカートと銘打っているのは雪キャンプを想定してなのかどうかは不明だが、サイズは大き目で冬場の冷気や虫の侵入を防いでくれる感じ。強風時のバタつきを抑えるために各スカート2ヵ所にペグダウンすることも出来る。
⑦風通しを良くしてくれるベンチレーション
ベンチレーションを開放するには別途ガイロープ経由でペグダウンが必要(各辺最低1ヵ所)。メッシュパネル下方はチャックで開閉可能。
⑧フレーム部分は布カバー付きで摩擦防止に
ポールをクロスさせる部分に布カバーを付けるのではなく、クロス部分の両ポールに布を被せたほうが耐久性が高そう。
⑨反射材入りのガイロープ
実際に夜間に使用してみないと分からないが、反射材入りのため夜間の視認性が向上するので引っ掛かり防止になる。
■まとめ
フレームワークがシンプルかつフライもそれ程大きくないため設営自体の負荷は少ない。また、フレームポールが細いためフライの張り網無でキャノピーを立ち上げるとフレームがキャノピー側に歪むので実践投入時は四方の張り網をしてからキャノピーを立ち上げた方が良い。メッシュのヨレが多数見受けられる件はダメ元でメーカーに問い合わせしてみる予定。時間経過とともにヨレが改善されると良いのだが。
〇設営行程はシンプルで簡単
〇小生が苦手なポールをスリーブに刺して撓らせながら立ち上げる作業も思ったより楽
〇ペグダウンなしで自立できるため位置調整が容易
〇ソロおこもりも可能な絶妙なサイズ感
〇1泊ファミキャンに応用できそうな絶妙なサイズ感
×メッシュのヨレの箇所が多い
■今後の展望
今回実施できなかった付属のインナーテント及びフロアシートの装着に加え、次回は以下の2項目も併せて検証したい。
①インナーテントの代替
吊り下げ型インナーテントは収納サイズがコンパクトで使い勝手が良いが、雨天設営撤収時の取付はやや面倒。所有のインナーテントを実際に設置してみて代替可否を検証したい。
□純正吊り下げ型インナーテント内レイアウト
ハイコットを配置して頭部足先が干渉可否
□純正吊り下げ型インナーテントの代替
[コールマン/インスタントドームS]インナー、[DOD/カンガルーテントS]、ハイコット仕様[ヘリノックス/タクティカルコットテント]の代替検証
②タープ併用
タープ併用の試金石となる所有タープは350*295cmの[オガワ/システムタープレクタ]。まずはこのタープで併用検証をしてから他のタープの検証可否を決める予定。
□[オガワ/システムタープレクタ]併用
□[オガワ/フィールドタープレクタTC]併用
□[オガワ/フィールドタープヘキサDX]併用
□[スノーピーク/スクエアエヴォPro.]併用
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