2つの吊り下げインナーを両サイドに装着し寝室を2つに分けることが出来る横長タイプのドーム型テント[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]の“解剖の儀”を執り行う!
目次
■仕様
製品HPのカタログと特徴を私見交えてまとめた仕様がコチラ。カタログスペックを考えるとデュオもしくはトリオ当たりが使い易そうな印象を受ける。吊り下げインナーテントを1個仕様にてソロ幕として使うのもアリかな。ソロで使うにはやや広い感はあるけど。
【メーカー名】Naturehike
【製品名】The hills 2ルーム1リビング2前室テント
【使用サイズ】510*255*180(h)cm
【収納サイズ】67*30*27(h)cm
【材質】フライシート(30Dポリエステル生地、シリコンコーティング)、フロアシート/スカート(70Dナイロン生地)、インナーテント(B3ポリエステルメッシュ)、煙突穴(耐火性PSA繊維)
【総重量】約8kg(収納袋0.13g/フライシート3.254kg/インナーテント2個 1.816kg/バンド0.012kg/ポール6本2.57kg/ロープ4本0.063kg/ペグ15本0.124kg)
【特徴】
・2ベッドルーム+1リビングルーム+2前室で使用面積約15m2
・軽量フライシート生地を採用し総重量8kgを実現
・耐水圧2,000mmで雨天使用にも対応
・単独インナー面積約2.8m2
・インナーは5面メッシュデザインを採用で換気能が高い
・2本のサブポールにより前室部分の上部空間を拡大
・両側開きのドア
・前面及び後面の日除けキャノピー
・テント上部の2つのTPU窓がり幕内からの眺望が良く採光も可能
・空気対流用の4つの三角ベンチレーター
・強化されたロープ構造でフレームクロス部を支持
・耐熱性のある煙突穴を備え薪ストーブをインストール可能
・幕内頂上部にランタンフックを常備
※正確な仕様は製品HPを参照のこと
■幕内レイアウトイメージ
≫サイズイメージ
2つの吊り下げインナーはフルメッシュ仕様のため通気性は良いがリビングから丸見えなのでプライベート感はない。インナーテントの全高はイメーズより160cmと予測。

身長175cmの小生のイメージを追加。全幅510cmで設営できるならば全高180cmとそこまで高くないためオコモリソロ幕としては使いやすそうなサイズ感。チェアは[コールマン/コンパクトフォールディングチェア]を想定。
≫インナーテントイメージ
もし、ゲストを迎える際にプライベート感を保持したい場合はフルクローズ可能な210*90*110(h)cmの[コールマン/インスタントアップドームSインナー]や220*150*128(h)cmの[DOD/カンガルーテントS]のインナーテントをカンガルースタイルで運用した方が良い。また、[ヘリノックス/タクティカルコットテントソロインナーメッシュ]や[フィールドア/ポップアップメッシュテント]を使えばリビングスペースを若干だが広く使えるかもしれない。
≫幕内レイアウトイメージ
主要ギアをソロ/デュオ/トリオ使用を想定して配置したイメージ図がコチラ。ソロもしくはデュオだと幕内レイアウトに余裕があるが、トリオ使用だと手狭感あり。トリオもしくはカルテット使用の場合は別途タープを併用してタープ下にギアを移動した方が快適に使用できると思われる。
■タープ併用イメージ
[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]は生地が薄いため、暑き季節の炎天時には別途タープを張らないと暑くて過ごせない可能性あり。[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]は[スモア/ディーパー]を一回り大きくした形状のため[スモア/ディーパー]のタープ併用に準ずると考えて問題ないかな。
≫オガワ張り
雨に濡れない動線の確保を含めるとやはりオガワ張りが有用と思われる。テントサイズと設営スペースを考えると[DDハンモック/DDタープ3.5×3.5]がバランスが良いが、セッティングテープの長さを調節することにより過保護張り調にもできるためルーフが長く、サブポールを必要としない[オガワ/システムタープヘキサDX]との併用も良いかもしれない。
≫過保護張り
色味を合わせるなら同メーカーのヘキサタープ[ネイチャーハイク/ザヒルズヘキサタープ438*292]が良いかな。稜線長が438cmと長く、ルーフ長は292cmと短い細長タイプのレクタタープに近いヘキサタープなので幕内センター前室スペースとの動線が良い過保護張り調に併用するのが良いかも。
≫直結張り
時短展開撤収を考えると直結張りが良いがピン張りできるタープとの接続点があるか否かは実際に試してみないと分からない。デュオ以上なら[オガワ/システムタープレクタ]、ソロなら[オガワ/システムタープペンタ]を直結出来れば良いのだが。色味が同系の[ネイチャーハイク/ザヒルズヘキサタープ438*292]が上手く直結出来ればカッコ良さそう。


■ドーム3幕比較
[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]と以下ドーム型テント3幕の計4幕を諸々比較してみる。[スモア/ディーパー]と[フィールドア/2ルームシェルターテント560]は[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]と同じ2つの吊り下げテントを両サイドに配置したドーム型テント。
・[ミニマルワークス/シェルターG]
・[スモア/ディーパー]
・[フィールドア/2ルームシェルターテント560]
≫[ミニマルワークス/シェルターG]
外寸350*300*170(h)cm/重量6.4kgのドーム型テント。暖房効率と換気調節幅のバランスが絶妙なサイズ感の大人気幕。オプションでTPUドアやMESUドアを選択することによりオールシーズン全天候で使用することが出来る。前面及び後面が大きくオープン仕様にすることができるため風の抜けも良い。
≫[スモア/ディーパー]
外寸460*230*180(h)cm/重量8kgのドーム型テント。所有歴があるが現在は譲渡済。吊り下げインナーを1個仕様でソロで使ったり、吊り下げテントを2個仕様で3人ファミキャンで使用したことがある。ソロで使うには使い易いサイズ感だが、長辺側2面は開放できるが短辺側はベンチレーターはあるが開放できないため、春秋の晴天キャンプ時でも幕内温度が上がり暑くて過ごせない。結局、四面四方開放できる[ノースフェイス/エバベース6]の出動頻度が上がりて話すことになった。また、3人使用だと前室が狭く雨天時等にギアを全て幕内に収納することがない。
≫[フィールドア/2ルームシェルターテント560]
外寸560*260*220(h)cm/重量10kgのドーム型テント。吊り下げインナーはデフォルトでは付属しておらず、2つ購入することで両サイドに設置が可能。インナーサイズも大き目でタイトだが3人使いも可能。全高が220cmと高いので身長175cmの小生も幕内で直立するスペースが確保でき腰に優しい。サイズ感的に明らかにソロ幕ではなくファミキャン幕向きといったところ。四方四面開放に加えそれぞれキャノピー立上げも可能なので日除けスペースや換気調節は容易。
≫4幕仕様比較
計4幕の仕様比較がコチラ。並びはCUBE値順(全幅長*奥行長*全高)。[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]の吊り下げインナーサイズは[スモア/ディーパー]より奥行が10cm短く196*64*5(h)cm[サーマレスト/ベースキャンプL]2枚を入れることが出来るがかなりタイトになりそう。なのでコット2個は並べて置けないかな。
[メーカー名/ テント名] |
[ミニマルワークス/シェルターG] | [スモア/ディーパー] | [ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント] | [フィールドア/2ルームシェルターテント560] |
タイプ | ドーム | ドーム | ドーム | ドーム |
外寸(cm) | 350*300*170(h) | 460*230*180(h) | 510*255*180(h) | 560*260*220(h) |
収納寸(cm) | 65*25*25(h) | 63*25*25(h) | 67*30*27(h) | 77*22*22(h) |
インナー寸(cm) | なし | 210*140*140(h)*2 | 225*130*160(h)*2 | 240*160*160(h)*2 ※別売 |
CUBE値(m3) | 18 | 19 | 23 | 32 |
体積(m3) ※予測値 |
12 | 15 | 19 | 22 |
フロア面積(m2) ※予測値 |
10 | 10 | 13 | 14 |
重量(kg) | 6.4 | 8 | 8 | 10 |
生地 | ナイロン | ポリエステル | ポリエステル | ポリエステル |
フライ耐水圧(mm) | 2,000 | 2,000 | 2,000 | 1,500 |
メインフレームポール(本) | 4 | 4 | 4 | 4 |
サブフレームポール(本) | 0 | 0 | 2 | 0 |
キャノピーポール(本) | 0 | 2 | 0 | 0 |
最大使用人数(人) | 2 | 4 | 4 | 6 |
ベンチレーター(個) | 4 | 2 | 4 | 4 |
スカート | なし | あり | あり | あり |
煙突穴 | なし | なし | あり | なし |
ウレタン窓(枚) | 0 | 0 | 2 | 0 |
フライメッシュ(面) | 2※別売 | 2 | 4 | 0 |
インナーメッシュ(面) | なし | 2*2 | 5*2 | 2*2 |
キャノピー立上げ(面) | なし | 2 | 2 | 4 |
ペグ(本) | 10 | 28 | 15 | 28 |
ガイロープ(本) | 4 | 14 | 4 | 12 |
グランドシート | なし | なし | なし | なし |
自立可否 | 可 | 可 | 可 | 可 |
ポールをスリーブ に通す行程 |
あり | あり | あり | あり |
拡張オプション | TPUドア/MESUドア/ベスティブル | なし | なし | 3人用吊り下げインナー |
クリアウォール | 2面※別売 | なし | なし | なし |
結露 | 多い | 多い | 多い | 多い |
フジカハイペット※予測値 | 13℃↑ | 12℃↑ | 10℃↑ | 10℃↑ |
参考価格 | ¥125,400 | ¥47,709 | ¥52,792 | ¥14,960 |
※正確な値は各製品HPを参照のこと
※※CUBU値とは全幅*奥行*全高の掛値で幕内空間の目安として個人的に用いている数値
≫4幕イメージ比較
カタログ値を元にボトムサイズを長方形と仮定してイメージ比較したのがコチラ。[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]は[スモア/ディーパー]を一回り大きくした横長タイプのドーム型テント。[スモア/ディーパー]と違い短辺側もオープン仕様に出来るため風の抜けが良く、奥行も+25cm長いのでインナーテント内にハイコットも配置することが出来そう。[スモア/ディーパー]はハイコットを配置すると身長175cmの小生の脚先がインナーテントに干渉する。上部TPUパネルにより幕内から視界を確保でき、採光も可能だが[ミニマルワークス/シェルターG]の様に前後面にTPUドアを装着することはできないため雨天時の幕内からの視界は確保できない。

■所有3幕比較
[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]と我家のソロキャン雨幕[ノースフェイス/エバベース6]、ソロキャン主幕[オガワ/タッソTC]、ファミキャン主幕[オガワ/ロッジシェルターⅡ]の計4幕と諸々比較してみる。
・[ノースフェイス/エバベース6]
・[オガワ/タッソTC]
・[オガワ/ロッジシェルターⅡ]
≫[ノースフェイス/エバベース6]
外寸310*310*200(h)cm/重量9.55kgのドーム型テント。我家のデイキャン主幕及びソロキャン雨幕。四方四面がオープン仕様になるため風の抜けが良く、微風時でも熱気が幕内に籠り難い。別途、[ノースフェイス/エバカーゴ2]を装着し幕内空間を拡張することも可能。
≫[オガワ/タッソTC]
外寸415*370*250(h)cm/重量7.4kgのティピー型テント。我家のソロキャン主幕。ボトムの形状は3タイプ選ぶことが出来ることに加えキャノピーアレンジが豊富で季節天候によってフレキシブルな対応が可能。オプションのメッシュスクリーンを装着することにより幕内空間を最大化しつつクローズ&全面メッシュ仕様にすることも可能。ポリコットン生地で冬キャン時に結露が少ないが魅力だが、雨天撤収時は水を吸って重くなるののと、未乾燥撤収時のカビ発生リスクが高いため雨天撤収の可能性がある場合は出動しない。
≫[オガワ/ロッジシェルターⅡ]
外寸460*350*210(h)cm/重量26.1kgの鉄骨型テント。我家のファミキャン主幕。フライを地面に広げずに設営&撤収が出来るため雨天や地面がぬかるんでいる状況での作業が容易。四方四面がオープンもしくはメッシュ仕様に出来る上に、長辺側のキャノピーを1枚もしくは2枚連結で立ち上げることが出来き単体でも運用し易い。難点は重量26.1kgとヘビー級の重さと収納時のサイズ。インナーテントを含めると30kg超に至る(´;ω;`)ウッ…。
≫4幕仕様比較
計4幕の仕様比較がコチラ。並びはCUBE値順(全幅長*奥行長*全高)。
[メーカー名/テント名] | [ノースフェイス/エバベース6] | [ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント] | [オガワ/ロッジシェルターⅡ] | [オガワ/タッソTC] ヘキサスタイル |
タイプ | ドーム | ドーム | 鉄骨 | ティピー |
外寸(cm) | 310*310*200(h) | 510*255*180(h) | 460*350*210(h) | 415*370*250(h) |
収納寸(cm) | 68*25*25(h) | 67*30*27(h) | 92*36*54(h) 90*34*20(h) |
74*24*24(h) |
インナー寸(cm) | 280*280*185(h)*2 | 225*130*160(h)*2 | 220*340*205(h) ※別売 |
360/200*150*200(h) ※別売 |
CUBE値(m3) | 19 | 23 | 34 | 38 |
体積(m3) ※予測値 |
12 | 19 | 24 | 8 |
フロア面積(m2) ※予測値 |
9 | 13 | 16 | 9 |
重量(kg) | 9.55 | 8 | 26.1 | 7.4 |
生地 | ポリエステル | ポリエステル | ポリエステル | ポリコットン |
フライ耐水圧(mm) | 2,000 | 2,000 | 1,800 | 350 |
メインフレームポール(本) | 4 | 4 | 15 | 1 |
サブフレームポール(本) | 1 | 2 | 3 | 0 |
キャノピーポール(本) | 0 | 0 | 2 | 0 |
最大使用人数(人) | 6 | 4 | 4 | 2 |
ベンチレーター(個) | 2 | 4 | 2 | 1 |
スカート | あり | あり | あり | あり |
煙突穴 | なし | あり | なし | なし |
ウレタン窓(枚) | 0 | 2 | 0 | 0 |
フライメッシュ(面) | 0 | 4 | 8 | 0 |
インナーメッシュ(面) | 4 | 5*2 | 2※別売 | 2※別売 |
キャノピー立上げ(面) | 4 | 2 | 4 | 2~4 |
ペグ(本) | 12 | 15 | 26 | 16 |
ガイロープ(本) | 4 | 4 | 8 | 8 |
グランドシート | あり | なし | なし | なし |
自立可否 | 可 | 可 | 可 | 不可 |
ポールをスリーブに通す行程 | あり | あり | なし | なし |
拡張オプション | ハーフインナー/拡張テント2種 | なし | 2人用/5人用吊り下げインナー | メッシュスクリーン |
クリアパネル(枚) | 2 | なし | なし | なし |
結露 | 多い | 多い | 多い | 少ない |
フジカハイペット※予測値 | 12℃↑ | 10℃↑ | 10℃↑ | 15℃↑ |
参考価格 | ¥62,273 | ¥52,792 | ¥125,717 | ¥58,300 |
※正確な値は各製品HPを参照のこと
※※CUBU値とは全幅*奥行*全高の掛値で幕内空間の目安として個人的に用いている数値
≫4幕イメージ比較
ボトムイメージ比較がコチラ。尚、タッソTCを除く幕はカタログ値から長方形ボトムと仮定。[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]はボトムイメージは[オガワ/ロッジシェルターⅡ]に近くこれだけを見るならばソロで使うにはサイズオーバーな感があり、やはりデュオ~カルテット向けな感がある。

■所感
我家には不動のファミキャン幕[オガワ/ロッジシェルターⅡ]があるが、デュオキャン中心に移行した際はフライ重量3.254kgと軽量な[ネイチャーハイク/ザヒルズ2ルームテント]があっても良いかな。ソロ使いも可能だが、サイトレイアウトを考えるとややサイズオーバーと思われる。残念なのは吊り下げ型インナーテントがフルメッシュ仕様なこと。ゲストを迎えた時はリビングから中が丸見えでプライベート感が損なわれることと、何より寒い季節に暖房を切った際に明らかに寒そう。せめて上面ハーフメッシュであれば良かったのに。煙突穴も薪ストーブを持っていないため必要なし。
◎インナー2個仕様が可能なので使用人数と荷物置き場を考えると寝室を分けたいデュオもしくはトリオ向けの幕と言える。
◎四方四面がオープン仕様に出来るため換気調節幅が広い
◎インナーを1個仕様にしてソロ使用も可能
○総重量8kgと軽量
○天井にTPU窓が2枚付いており、幕内から上空の様子を確認でき、採光も出来るので幕内が明るくなる。
○フレームワークはシンプルで単独設営も容易と思われる
○2本のサブポールにより中央前室の上部方向が広い
×ポール構成がやや多い
×フライ生地が薄いため遮光性は期待できない
×吊り下げインナーがフルメッシュ仕様でプライベート感がない
×煙突穴は必要ない
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