2022月12月に発売されたモバイルプロジェクター[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]を解剖検証してみた。
↓お借りしたイラスト
目次
■3製品仕様比較
前期種のNebula Capsule IIと、同メーカーの準据え置き型のNebula Vega Portablと3製品の仕様比較がコチラ。Nebula Capsule ⅢはNebula Capsule IIに比べ光源、解像度、輝度、自動台形補正、ストレージはスペックアップしているが、サイズ重量共に大きく、バッテリー持続時間も短くそして値段は倍近く高い。フットプリントが小さいためモバイル用途には向いているがそうでないなら据え置き型の方が同価格帯でより高スペックな機種が選択可能。
メーカー名 | Anker | Anker | Anker |
製品名 | Nebula Capsule II | Nebula Capsule Ⅲ Laser | Nebula Vega Portabl |
投影解像度 | HD(1280*720) | FHD(1920*1080) | FHD(1920*1080) |
光源 | DLP | レーザー | DLP |
光源寿命 | 30,000時間 | 25,000時間 | 30,000時間 |
明るさ | 200 ANSI ルーメン | 300ANSIルーメン | 500ANSIルーメン |
外寸 | 80*80*150(h)mm | 83*83*167(h)mm | 192*192*59(h)mm |
形状 | 円柱縦長タイプ | 円柱縦長タイプ | 四角柱横長タイプ |
重量 | 740g | 950g | 1,500g |
角度調整スタンド | × | × | ○ |
三脚穴 | ○ | ○ | ○ |
フォーカス | オート | オート | オート |
アスペクト比 | 16:09 | 16:09 | 16:09 |
投射サイズ | 100インチ | 120インチ | 120インチ |
投影倍率 | 80インチ@2.46 m | 80インチ@2.13 m | 80インチ@2.12 m |
台形補正範囲 | 垂直 ±40 | 垂直±40°/水平±40° | 垂直±40°/水平±40° |
自動台形補正 | 垂直のみ | 垂直/水平 | 垂直のみ |
上下反転投射 | ○ | ○ | ○ |
スピーカー出力 | 8W | 8W | 8W(4W*2) |
RAM | 2GB | 2GB | 2GB |
ストレージ | 8GB | 16GB | 8GB |
OS | Android TV 9.0 | Android TV 11.0 | Android TV 9.0 |
Google アシスタント | ○ | ○ | ○ |
インプット | USB-C/HDMI/USB-A | USB-C/HDMI | USB-C/HDMI/USB-A |
アウトプット | AUX/Bluetooth | AUX/Bluetooth | Bluetooth |
Wi-Fi | 802.11a / b / g / n | 802.11a / b / g / n / ac | 802.11a / b / g / n / ac |
Bluetooth | ○ | ○ | ○ |
騒音 | 30dB | 28db | 30dB |
連続使用時間 (目安) | 3時間 | 2.5時間 | 3時間 |
充電 | Type-C | Type-C | Type-C |
バッテリー容量 | 9,700 mAh | 14,500 mAh | 20,000mAh |
参考価格 | ¥64,990 | ¥119,900 | ¥69,990 |
※正確な仕様は製品HPを参照のこと
■ケース
モバイル用途ならやはりケースも欲しいところ。セミハードケースの方が安心だが、ソフトケースの方がコンテナボックス内の収まりが良い。
・[YipuVR/Anker nebula Capsule 3 Laser保護ケース]
セミハードケース。
・[AGENIUS/Nebula Capsule 3 Laser ケース]
ソフトケース。
■スクリーン
プロジェクタと対となるスクリーンについて考えてみる。[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]は最大120インチ迄投影可能だが、投影距離と周囲の明るさのことを考えると実効投影サイズは40~80インチかな。
-投影距離
まずは投影距離の確認。最小40インチから最大120インチで映写可能でそれぞれスクリーンとの1.06~3.18mの距離を確保する必要がある。サイズが大きくなればなるほど周りを暗くする必要もあるため、最大サイズでの映写環境を整えるのは難しい。
≫[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]の投影距離
・120インチ@3.18m(最大)
・110インチ@2.92m
・100インチ@2.66m
・90インチ@2.39m
・80インチ@2.13m
・70インチ@1.86m
・60インチ@1.60m
・50インチ@1.33m
・40インチ@1.06m(最小)
-布スクリーン
キャンプの場合、所有の布スクリーン(120インチ/100インチ/84インチ/72インチ)をタープ片翼に装着して使いスクリーン化が可能。

がしかし投影距離の関係上、タープ片翼を垂直方向に使う場合はプロジェクターをタープの外に設置する必要が出てくる。タープ内にプロジェクタを設置する場合は設置スクリーンより小さい60~80インチ程の映写サイズとなってしまう。

[GOGlamping/スクエアタープTC295*295cm]を150cmポール*2+ 160cmポール*2でAフレーム張りしたアレンジの後面内側に100インチ布スクリーンを装着できるかな。


只、実際にキャンプで使うとなるとキャンプ場ルールや夏場はホワイトトラップ効果で虫が寄ってくること、周囲の人への配慮を考えるとその実、機会は少ない。ソロキャンならBluetoothイヤホンで音を占有できるので気兼ねなく使えるが。また、布スクリーンは120インチ/100インチ/84インチ/72インチの4サイズ所有。これまでのキャンプ場でのスクリーン設置実例がコチラ。
↓36インチ
[AMERTEER/ホームシアタースクリーン72インチ]を半分に折って[スモア/ディーパー]幕内に設置。

↓72インチ
[AMERTEER/ホームシアタースクリーン72インチ]を[オガワ/ロッジシェルターⅡ]に設置。



↓84インチ
[AMERTEER/ホームシアタースクリーン84インチ]を[Soomloom/レクタタープNL300*385cm]に設置。

自宅リビングのカーテンレールに装着。


↓120インチ
[Powerextra/スクリーン120]を[オガワ/ロッジシェルターⅡ]及び[Soomloom/レクタタープNL300*385cm]に設置。



自宅リビングで[Powerextra/スクリーン120]を設置してみたのがコチラ。我家では室内での大投影は厳しい。
-ロールスクリーン
吊り下げるだけで設置可能な60インチロールスクリーンが一番汎用性が高い。
↓60インチロールスクリーン
[シアターハウス/プロジェクター スクリーン 掛け軸タイプ (16:9) 60インチ]を自宅リビングのカーテンレールに装着。
-白地タープ
白地タープを使えば布スクリーンやロールスクリーン無でスクリーン代替として使用可能。白地のポリエステルタープは遮光性を担保するため裏地がシルバーコーティングになっているものが多いためポリコットンタープの方が使い易いと思われる。
[FIELDOOR/スクエアタープ Sサイズ]の表面を半分に折って自宅カーテンレールに装着。色はライトグレーだがスクリーン代替も可能。


以前所有していたオフホワイトカラーの[オガワ/フィールドタープレクタTC350*420]なら生地がそのままスクリーンとして使用可能。透けるけど。




白地ポリコットンタープの種類は少なく[TIANBOLANG/スクエアタープTC 300*300]や[オガワ/システムタープレクタTC]がそれに該当。下記イメージ図は[TIANBOLANG/スクエアタープTC 300*300]を200cmポール*2/140cmポール*2でAフレーム張りした際の投影距離を想定している。最大の120インチで投影した場合はプロジェクターをタープの外に位置取りしないと無理、100インチも同様。プロジェクターをタープ下に収めメタい場合は60インチが限度。テント内で使用するとすると投影距離が稼げないので40~60インチが実効値となるかな。

-白地テント
以前所有していたオフホワイトカラーの[オガワ/ツインピルツフォークTC]のような白地のテントもしくはインナーテントならスクリーン代替となる。


[オガワ/ロッジシェルター用5人用TCインナー]の壁面でもスクリーン代替が可能かな。
-白壁
自宅での白壁スペースを一番長く確保できる寝室での最大距離は245cmなので投影サイズは約90インチ。恐らくホテル等でも同様なため、最大サイズ120インチを使う機会は実質皆無に等しい。
■気になる点
気になる点、試してみたい点がコチラ。
-Bluetoothヘッドホンの使用可否
[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]から骨伝導ワイヤレスイヤホン[Shokz/AEROPEX]に音声をBluetooth出力できるか?[Anker/Nebula Capsule Ⅱ]でBluetooth出力しているコメントもあったので恐らく出来ると思われるがブログ記事が如何せん少ない。
-ノートPCのサブディスプレイ使用
[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]と[HP/Spectre x360]をHDMIで接続し、プロジェクター画像をサブディスプレイとして使用できるか?恐らく普通に出来そう。
-ノートPCの外部メモリ
[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]と[HP/Spectre x360]とType-Cケーブルで接続し、16GBの外部メモリとして使用できるか?動画ファイルを移動できるか?グーグル先生で情報を見つけることが出来ず。実際できない可能性の方が高いかな。
-BDレコーダーからのTVもしくは録画動画視聴
BDプレーヤー[SONY/BDZ-ET1100]と自宅内ネットワーク(WiFi)接続もくはスマホアプリ“Video & TV SideView”経由で視聴。ググった限りできそうにない。[アイ・オー・デー/HVTR-BCTX3]とスマホ及び“REC-ON”アプリを使えば出来るようだ。
■まとめ
自分のライフスタイルと使用の機会を考えると12万近くする[Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser]は非常に魅力的だが中々手が出ない価格帯(>_<)。そのお金で10インチクラスのタブレットを購入した方が使用機会が多いかもしれない。
○軽量コンパクト
○円柱型で設置し易い
○垂直水平用方向の自動台形補正機能付き
○昼間は使えない
○AUXやBluetoothにより外部音源に出力可能
×価格が高い
×起動時間が長い
×Netflixの再生までの行程が長い
[…] [Anker/Nebula Capsule Ⅲ Laser] ~解剖の儀~ […]