小生の思うタープレスキャンプを実現するのに最も最適なタイプのテントは2ポールシェルターだと考える。特に[オガワ/ツインクレスタ]はキャノピーアレンジが豊富な上に、サイドウォールやメッシュパネルも装備し死角のない製品に仕上がっている。更に2022年は従来のポリエステル生地モデルに加えポリコットン生地モデルも追加!今回は[オガワ/ツインクレスタTC]を解剖検証してみた。実物展示も機会があれば是非見てみたい。
純正オプション
・[ツインクレスタ ハーフインナー]17600
2人用メッシュ&クローズ仕様の吊り下げ型インナーテント。
・[ツインクレスタ フルインナー]20900
大人2人用+子供2人用メッシュ&クローズ仕様の吊り下げ型インナーテント。
・[ツインクレスタ用二又フレーム]14300
幕内のポールの干渉が無く幕内レイアウトがし易くなる。
・[ALラチェットポール210cm]6050
キャノピー立上げ推奨長210cmのポール。
・[PVCマルチシート ツインクレスタ ハーフインナー用]9900
ハーフインナー用PVCマルチシート。
・[PVCマルチシートツインクレスタフルインナー用]12100
フルインナー用PVCマルチシート。
■幕内レイアウトイメージ
カンガルースタイルの幕内レイアウトイメージ。[DOD/カンガルーテントS][DOD/カンガルーテントM]共にフレームポールに干渉して短辺側には配置できない。別途別売りオプションの二又フレームに代替すればレイアウト可能。

我家の所有ギアを[ツインクレスタ]のハーフインナー仕様にて配置したデュオキャンイメージ。寝室を分けることが出来るのは何気に良い。2ポールシェルターは外周部のデッドスペースがあるため実際にはもう少し内側に配置する必要があるかも知れないけど。

■ボトムイメージ比較
[ツインクレスタ]と[ツインピルツフォークTC]と我家のファミキャン幕[オガワ/ロッジシェルターⅡ]とのボトムイメージ比較。2ポールシェルターはフレームワークもシンプルで比較的軽量だが、外周部のデッドスペースが多いのと、出入りの際に屈みこむ必要があるのが難点。[ツインクレスタ][ツインクレスタTC]は[ツインピルツフォークTC]より全幅は60cm、奥行は50cm、全高は10cm短いが、Y字ポール採用で上方空間は広い。

■vs ツインピルツフォークTC
[ツインクレスタTC]とポリエステル製の[ツインクレスタ]と同社の2ポールシェルター[ツインピルツフォークTC]の比較。
・[ツインクレスタTC]は[ツインクレスタ]よりも7,700円高く、[ツインピルツフォークTC]よりも22,000円安い。
・[ツインクレスタTC]は[ツインピルツフォークTC]よりもフロア面積は狭いがY字ポール採用により幕内空間はほぼ同等と思われる。
・[ツインクレスタTC]のフライは3幕中一番重く9.6kg。
・[ツインクレスタTC]と[ツインピルツフォークTC]のゆったり仕様の最適使用人数は2名。
メーカー | ogawa | ||
製品名/参考価格 | ツインクレスタ (78,100円) |
ツインクレスタTC (85,800円) |
ツインピルツフォークTC (107,800円) |
タイプ | 2ポールシェルター | ||
外寸(cm) | 570*305*200(h) | 630*355*210(h) | |
パッケージ(cm) | 72*26*26(h) | 72*30*30(h) | 65*35*30(h) |
重量(kg) | 9.8 (フライ5.4/ポール1.5/付属品2.9) |
14.02 (フライ9.6/ポール1.5/付属品2.92) |
10.1 (フライ8.4/ポール1.7) |
フロア面積(m2)※予測値 | 14 | 20 | |
ポール形状 | Y字型 | I字型 | |
生地 | ポリエステル | ポリコットン | |
付属ペグ(本) | 20 | ||
付属ガイライン(本) | 10 | ||
ボトム形状 | 八角形 | ||
カラー | サンドベージュ/ブラウン | サンドベージュ | オフホワイト/ブラウン |
スカート | ○ | ||
サイドウォール | ○ | × | |
メッシュ | ○ | × | |
オプション | フルインナー/ハーフインナー/二又ポール | ||
ハーフインナー寸 | 290/210*140*180(h) | 320/160*140*180(h) | |
ハーフインナー重量 | 1.9 | 1.6 |
[オガワ/ツインクレスタ]はY字ポールを採用しており上方の空間に余裕があるため、ストレートポールの[オガワ/ツインピルツフォークTC]より小さいが幕内有効使用空間はほぼ同等と思われる。張り上げた際のシルエットは[オガワ/ツインピルツフォークTC]の方が抜群に美しい!
フライ&ポールの重量だが[ツインクレスタTC]は[ツインピルツフォークTC]より1kg重い11.1kg、[ツインクレスタ]と比べると4.2kg重い。フライのみの重量はツインクレスタTCが9.6kgと一番重い。
≪フライ&ポールの重量≫
・ツインクレスタ⇒6.9kg
・ツインクレスタTC⇒11.1kg
・ツインピルツフォークTC⇒10.1kg
≪フライの重量≫
・ツインクレスタ⇒5.4kg
・ツインクレスタTC⇒9.6kg
・ツインピルツフォークTC⇒8.4kg
■vs ロッジシェルターⅡ
[ツインクレスタTC]と小生のファミキャン主幕[ロッジシェルターⅡ]との比較。
・[ツインクレスタTC]はY字ポール採用で幕内空間は通常の2ポールシェルターに比べると広いが、それでも幕壁の角度が垂直に近い[ロッジシェルターⅡ]に比べるとデッドスペースは多く有効幕内空間は[ロッジシェルターⅡ]より狭い
・[ツインクレスタTC]はポリコットン生地だが、ポリエステル生地の[ロッジシェルターⅡ]より0.1kg軽い。フライ面積強いては幕内空間の違いにも繋がってる。
・[ツインクレスタTC]は[ロッジシェルターⅡ]の約半分の重量。フライ重量はほぼ同等だが、ポール重量が[ツインクレスタTC]の1.5kgに対し[ロッジシェルターⅡ]は16.4kgとヘビー級の重さ。
・[ツインクレスタTC]のゆったり仕様における最適使用人数は2名、[オガワ/ロッジシェルターⅡ]の最適使用人数は3名。
メーカー | ogawa | |
製品名 | ツインクレスタTC | ロッジシェルターⅡ |
タイプ | 2ポールシェルター | 鉄骨型 |
外寸(cm) | 570*305*200(h) | 460*350*210(h) |
パッケージ(cm) | 72*30*30(h) | 92*36*54(h) |
重量(kg) | 14.02 (フライ9.6/ポール1.5/付属品2.92) |
26.1 (フライ9.7/ポール16.4) |
フロア面積(m2)※予測値 | 14 | 16 |
ポール形状 | Y字型 | 鉄骨フレーム |
生地 | ポリコットン | ポリエステル |
付属ペグ(本) | 20 | 26 |
付属ガイライン(本) | 10 | 8 |
ボトム形状 | 八角形 | 四角形 |
カラー | サンドベージュ | |
スカート | ○ | |
サイドウォール | ○ | × |
メッシュ | ○(2面) | ○(4面) |
オプション | フルインナー ハーフインナー 二又ポール |
2人用インナー 5人用インナー |
ガイロープスペースを含めると[オガワ/ツインクレスタ]より[オガワ/ロッジシェルターⅡ]のほうが設営スペースが小さくて済む。小生の考える[オガワ/ロッジシェルターⅡ]の最適人数は3名、[オガワ/ツインクレスタ]の最適人数は2名ということを考えると、デュオキャン目的で[オガワ/ツインクレスタ]を新調するなら[オガワ/ロッジシェルターⅡ]を転用しても良い。

■vs タッソTC
小生のソロキャン主幕[タッソTC]との仕様比較。
・[ツインクレスタTC]は[タッソTCヘキサ]に比べフロア面積、重量共に約1.5倍。
・ゆったり仕様における最適使用人数は[タッソTC]は1名、[ツインクレスタTC]は2名。
メーカー | ogawa | |
製品名 | ツインクレスタTC | タッソTCヘキサスタイル |
タイプ | 2ポールシェルター | 1ポールシェルター |
外寸(cm) | 570*305*200(h) | 415*370*250(h)※予測値 |
パッケージ(cm) | 72*30*30(h) | 74*24*24(h) |
重量(kg) | 14.02 (フライ9.6/ポール1.5/付属品2.92) |
10.5 (フライ6.3/ポール1.0/付属品3.1) |
フロア面積(m2)※予測値 | 14 | 9 |
フレームポール | Y字型(2本) | I字型(1本) |
生地 | ポリコットン | |
付属ペグ(本) | 20 | 16 |
付属ガイライン(本) | 10 | 8 |
ボトム形状 | 八角形 | 六/七/八角形 |
カラー | サンドベージュ | |
スカート | ○ | |
サイドウォール | ○ | × |
メッシュ | ○ | × |
オプション | フルインナー ハーフインナー 二又ポール |
ハーフインナー メッシュスクリーン |
ハーフインナー寸(cm) | 290/210*140*180(h) | 360/200*150*200(h) |
ハーフインナー重量(kg) | 1.9 | 2.1 |
予測値比較となるがボトム面積は[ツインクレスタTC]は14m2、[タッソTCヘキサスタイル]は9m2の約1.5倍広い。私見だがティピー型テントは6m2で1名の利用が目安となる。なので[ツインクレスタTC]は約2名、[タッソTCヘキサスタイル]は1.5名が最適利用人数と言える。[ツインクレスタTC]はぴったりデュオキャン、[タッソTCヘキサスタイル]はゆったりソロキャン幕と考えられる。

■まとめ
[オガワ/ツインクレスタ]をファミキャン幕として捉えた際にあまり魅力が感じなかったのだが、ソロキャン幕として捉えた場合また違った見方になる。夏のソロキャン幕もしくはデュオキャン幕として非常に魅力的な製品。とはいえソロ幕としては少し大きい。一回り小さいタイプがでたら3シーズンソロキャン幕の最有力候補に躍り出るのだが。
≪ツインクレスタシリーズ≫
◎Y字ポール採用で上方空間が2ポールシェルターの割に広い
○フレームワークがシンプル
○サイドウォール付で雨天時の雨の侵入が少ない
○メッシュパネル付で換気調節が容易
○デュオキャンに最適なサイズ感(ソロでは広く3人以上だと狭いかな?)
×フルクローズ時のパネルの開閉時に屈む必要がある。
×雨天撤収時にフライを地面に付ける必要がある
×雨天撤収時の乾燥作業が大変
×ペグダウン数が多い
≪ツインクレスタ≫※ポリエステル生地
○軽い
○カビが生えにくい
×遮光性が低い
×結露し易い
×火に弱い
≪ツインクレスタTC≫※ポリコットン生地
○遮光性が高い
○結露し難い
○火に強い
×重い
×雨天撤収時にフライが水を吸って取り回しが悪くなる
×カビが生えやすい(可及的速やかな乾燥必須)
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