2ルームテントは幕内にキッチン&リビングスペースと寝室の2つを設けることが出来、天候不順時でも快適に過ごすことが出来る非常に汎用性の高いテントである。フライサイズが大きいことと重いことはトレードオフ。雨天撤収作業と帰宅後の乾燥作業も小型テントに比べ大変。今回は2ルームテントの種類と特徴を独断と偏見的知見から仕分けしてみた。あくまで私見なので悪しからず…。
■2ルームテントの種類と特徴
2ルームテントの種類は大きく分けて5つ。鉄骨、2ポール、1ポールは通常寝室なしのシェルターとして販売されているが、別途インナーテントを用意することにより2ルームテントとして使用することが出来るので2ルームテントとして扱っている。様々な種類の2ルームテントが販売されており一概には言えないのだが各種類の大まかな特徴を無理やり5項目に分けて5段階評価してみた表がコチラ。
クロスフレーム | アーチフレーム | 鉄骨フレーム | 2ポール | 1ポール | |
幕内空間 | +++++ | +++ | ++++ | ++ | + |
耐風能 | +++ | ++ | + | ++++ | +++++ |
重量 | ++ | +++ | + | ++++ | +++++ |
フレームワーク | + | ++ | +++ | ++++ | +++++ |
位置調整 | +++++ | +++ | ++++ | + | ++ |
■クロスフレーム型
メインフレームをクロスさせることによりデッドスペースが少なく広い幕内空間と耐風性を担保しており重量減にも貢献している。フレームワークは煩雑なものが多く、ポールをスリーブに通し撓らせる作業は結構大変。雨天時は殊更大変。フレームを撓らせる際に過度な負荷が加わると変形するリスクも否めない。ペグダウンなしで自立するので立ち上げ後の位置調整も可能。単独設営ではなく2人設営が望ましい。
・[スノーピーク/ランドロック]
ODさん、OTさんの愛幕。ボトムが正方形に近いのでサイズの割には区画レイアウトが容易。重量もありフレームワークもやや難解だが設営後の幕内は正に快適そのもの。3人家族には少し贅沢な仕様かも。4~5人家族なら正にお勧めの2ルームテント。
・[オガワ/ティエラ5-EXⅡ]
TNさん愛幕。憧れのオガワの高級2ルームテント。こちらも3人家族だと少し贅沢な仕様。
・[オガワ/ファシル]
過去所有幕。オガワのミニマム2ルームテント。インナーテントが少し狭い。デュオでゆったり、家族3人が適正人数かな。
・[コールマン/タフスクリーン2ルームハウスMDX]
コスパに優れる2ルームテント。寝室側がは低く、リビング側が高くなっており理にかなった構造を有する。
■アーチフレーム型
メインフレームをクロスさせることなくアーチ状に配置していく2ルームテント。蛇腹を広げるように展開する作業は独特なので本番キャンプ前にデイキャン等で練習してい置くことをお勧めする。クロスフレーム型に比べフレームワークはシンプル。一般的に耐風性は弱いとされているがサブフレームを縦に配置してその弱点を補っているモデルもある。前面もしくは後面2か所のペグダウンは必要だが半自立が可能なので位置調整は1ポールや2ポールテントに比べれば容易。単独設営もクロスフレーム型よりは簡単だが、可能であれば2人設営が望ましい。
・[DOD/カマボコテント3M]
HKさん、NKさん愛幕、KUさん過去所有幕。アーチ型2ルームテントブームの火付け役となったコスパに優れる2ルームテント。販売当初は結露が多かったり生地が薄くて破れやすかったりとの声が散見されてたが最近は随分改善されている模様。それに伴い値段も上がっている気もするが。
・[スノーピーク/エルフィールド]
前室が正方形に近く使い勝手が良いエントリー向けアーチ型テント。スノピにしては価格が抑えられている。
・[オガワ/アポロン]
オガワのアーチ型2ルームテント。メインフレームポールの他に縦方向にサブポールを3本組み込むことにより耐風性を担保している。メッシュアレンジも豊富で家族3人で使用するには必要十分な幕内空間を有する。ただ。個人的にはアーチ型テントはメインフレーム4本で設営できる簡便さが利点だと思うので先の幕選びでは使用人数で競合しているロッジシェルターⅡを選択。
・[サバティカル/アルニカ]
外観、幕内空間共に十分なスペックを有するアーチ型2ルームテント。メッシュアレンジも豊富で価格も安く非常に魅力的な幕だが惜しむべきは入手困難なこと(>_<)。実は小生も抽選申し込みを数度試みたが全て撃沈(>_<)。
・[コールマン/トンネル2ルームハウスLDX]
過去所有幕。フレームワークが簡単でインナーテントと前室も十分なスペースを備えるアーチ型2ルームテント。ガイライン含めての設営スペースがやや大きいので狭めの区画サイトだとレイアウトに難渋するかも。短辺側の庇部は雨天時便利だが、キャノピー立上げはできない。
■鉄骨型(ロッジ型)
いわゆるスチール製の鉄骨ポールを使った骨組みの上にフライシートを被せるタイプのテント。通常シェルターとして販売されており別途インナーテントを用意することで2ルームテントとして使用することが出来る。利点は何といってもフレームワークがシンプルなこと。難点は重く収納時のサイズも大きいこと。
・[オガワ/ロッジシェルターⅡ]
現所有幕。フレームワークにタープをスリーブに通して撓らせる工程がないため雨天時でも精神的負荷が少ない。メッシュアレンジも豊富で屋根畳みなるもので地面に幕体を置かなずに展開収納できるので雨天設営でのストレスが少ない。また、ペグダウンなしで自立するため、2人いれば若干の位置調整も可能。
・[オガワ/オーナーロッジヒュッテレーベン]
横長なので区画サイトのレイアウトに難渋するのではというのが初感。両側に寝室を設けることが出来るためパパと一緒に寝たくない思春期の娘等がいる場合は良いかも。
・[ロゴス/グランベーシックリバイバルコテージL-BJ]
ホワイトカラーのロッジ型テント。ロッジシェルターに比べると若干小振り。
■2ポール型
今回はインフレーム型2ポールシェルター4幕をピックアップ。インナーテントを用意することで2ルームテントとして使用可能。フレームワークはシンプルでポール間のデッドスペースが1ポール型に比べ少ない。
・[オガワ/ツインピルツTC]
過去所有幕。八角形ボトムのインフレーム型の2ポールシェルター。タープアレンジが豊富で別途タープを張る必要はないが、開放仕様だと焚火やBBQ時に煙が中に入り易く煙臭くなる。設営は簡単だが外周部のデッドスペースがあるのと、チャック開閉の際に屈みこむ必要があるため膝に負担がかかる。また、雨天撤収時に幕体が地面に触れ汚れ易い。
・[スノーピーク/ランドステーションL]
インフレーム型の2ポールシェルター。タープアレンジが豊富。
・[ニーモ/ヘキサライト6Pエレメント]
過去所有幕。六角形ボトムでスカートレスのため風に弱い。
・[サバティカル/モーニンググローリーTC]
縦型の2ポールシェルターとして分類。デュオ使いが最適だが子供が小さければファミキャン幕としても使用可能。幕内からの前方視界が良い。HKさん愛幕。
■1ポール型(ベル型含む)
外周部をペグダウンしポールを内側から持ち上げるだけで設営できるため単独設営が総じて容易。構造上外周部のデッドスペースを生じるが耐風性は高い。また、ペグダウンなしで自立しないため立ち上げ後の位置調整は出来ない。
・[オガワ/ピルツ15TC]
過去所有幕。ペグダウンなしで自立は出来ないが外周部をペグダウンし幕内側からポールを持ち上げるだけで設営できるため単独設営が容易。構造上外周部にデッドスペースが生じるが風に強く一酸化炭素や調理臭も天井部ベンチレーターから抜けやすいので非常に使い勝手の良い幕である。入口キャノピーにはサイドウォールが付いているので雨天時雨が侵入し難い。タープの併用がやや難しいのとオフホワイトカラーの生地が汚れやすいのが難点。
・[ノルディスク/アスガルド12.6]
KKさんは1サイズオーバーの19.6を薪ストーブ煙突穴加工して使用。入口にA型フレームを差し込むことにより1ポール特有のデッドスペースが少なく幕内からの視界が良い。
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