オガワテントを考える2021 ~全27幕ウォッチ編~

一番好きなテントメーカーは?と聞かれれば「オガワ」と答える。デザインは少し地味な感はあるが日本の四季を考えた質実剛健な造りが好ましい。2021年3月上旬のWEBカタログに掲載されているテント&シェルターは全部で27幕で、ざっくりと観察ウォッチしてみた。全体的な色調は以前のオガワ独特のブラウン/ベージュ/レッドラインの3色展開ではなくブラウン/ベージュの2色に変更になっている。ちなみに小生は現在のカラー展開の方が好みかな。

■タイプ別
メーカによる27幕の分類は下記の通り。下線3幕は今季Newモデル、内2幕はポリコットン幕追加。27幕中8幕がポリコットン幕で実にポリコットン比率30%と高い。オガワのポリコットン幕はオフホワイトカラーで映える反面汚れが目立ち雨の日に使い難い印象がある。

≪1ポール≫⇒6幕
アレンジ豊富なタッソのT/Cモデルが新規追加となりカラーがお馴染みのオフホワイトカラーではなく初のサンドベージュカラーとなっている。もしかしたらこれからのポリコットン生地のカラー展開が変わるのかもしれない。個人的には嬉しい傾向。ボトムが5角形のグロッケシリーズはサイズ違いで2製品、Y字ポール採用で頭上空間を広げたアテリーザ、オガワの代表幕の1つピルツシリーズはピルツ15T/Cを除きカタログ落ち。この中で小生が1つ選ぶとしたらやっぱり外観と使い勝手のバランスが逸品のピルツ15T/Cかな。ちなみに語尾の数字はボトム面積(m2)を表している。

①タッソ
②タッソT/C
③グロッケ8
④グロッケ12T/C
⑤アテリーザ
⑥ピルツ15T/C












 

≪2ポール≫⇒3幕
2ポールシェルターは3製品ラインナップ。Y字ポール採用のツインクレスタは頭上スペースが広いが、外寸サイズは小振り。代わりになのか大型のツインピルツフォークLがラインナップされている。ツインピルツフォークの化繊モデルはカタログ落ち。この中で小生が1つ選ぶとしたらシルエットが逸脱なツインピルツフォークT/Cかな。

⑦ツインクレスタ
⑧ツインピルツフォークL
⑨ツインピルツフォークT/C






 

≪ドーム≫⇒4幕
フレームワークがシンプルなドーム型テントは4製品。ソロ用テントして人気のステイシーST-Ⅱは収納時のサイズも軽量コンパクト。ピスタシリーズはロッジシェルターとの連結し易い形状。スクートはオガワでは珍しいブルーカラーを採用している。語尾の数字は使用人数を表している。この中で小生が1つ選ぶとしたらステイシーST-Ⅱかな。

⑩ステイシーST-Ⅱ
⑪ピスタ34
⑫ピスタ5
⑬スクートDX6







 

≪ロッジドーム≫⇒5幕
オガワではロッジドームに分類されているが全て2ルームテントで大小合わせて5製品がラインナップ。クロスフレーム構造で設営はやや難解だが、その分広い幕内空間と耐風性を担保しつつ収納サイズのコンパクトさを実現している。ポール曲がりのリスクがあるので1人より2人での設営がオススメ。この中で小生が1つ選ぶとしたらティエラ5-ExⅡかな。ちなみにヴィガスはキャンプ仲間のKDさん愛幕。

⑭ヴィガス
⑮ファシル
⑯ティエラリンド
⑰ティエラ5-ExⅡ
⑱ティエララルゴ










 

≪シェルター≫⇒3幕
ポールをスリーブに通し撓らせる作業が無いのでフレームワークがシンプルで設営時のポール曲がりのリスクは少ない。ネオキャビンはアルミフレーム採用で軽量コンパクト化したシェルターだが、フライを地面に付けずに畳めるいわゆる屋根畳は出来ない。オガワのロゴにもなっているロッジシェルターは化繊とポリコットンモデルの2製品ラインナップされており、設営サイズは小振りだが幕壁が垂直に立っているので有効スペースは広い。ロッジシェルターⅡは小生のファミキャン一軍幕。

⑲ネオキャビン
⑳ロッジシェルターⅡ
㉑ロッジシェルターⅡ T/C






 

≪オーナーロッジ≫⇒3幕
近年オガワが復刻させたオーナーロッジシリーズは今季新たに2幕が追加され全3製品のラインナップとなった。オーナーロッジタイプ52Rは1ルーム鉄骨テントで前室が無いのでおこもり完結は出来ない。オーナーロッジヒュッテレーベンは横長なので区画レイアウトが少し難しいかもしれない。両サイドにインナーテントを取り付けることが出来るので寝室を分けることが出来るオガワ幕唯一のテント。この中で小生が買うとしたら化繊モデルのオーナーロッジタイプ52Rかな。

㉒オーナーロッジタイプ52R
㉓オーナーロッジタイプ52R T/C
㉔オーナーロッジヒュッテレーベン(T/C)






 

≪A型≫⇒1幕
タープに吊り下げるタイプのテント。フレームワークがシンプルというか無いので設営は簡単だが強風時の耐久性に懸念が残る。以前、同じような構造の[ユニフレーム/REVOメッシュウォール]を使ったが強風時の仕様に不安を覚えた経験があるためこのタイプの幕は選ばない。勿論、幕自体を否定しているわけではなくあくまで個人の嗜好性なので悪しからず。

㉕トリアングロ


 

≪アーチ≫⇒2幕
4本のメインフレームポールに3本のサブフレームポールを加えたアーチ型テント。個人的にはアーチ側(トンネル型)テントの利点はメインフレームが4本だけで簡単に設営できるのが利点だと考えているため、フレーム数が多くしかも、幕内からサブポールを取り付けるアーチ型テントには正直あまり惹かれない。また、雨天設営及び撤収時に幕が汚れやすいのと、帰宅後の乾燥作業が大変。ポリコットン生地なら尚更大変。もしこの中で小生が敢えて選ぶとしたら、化繊モデルのアポロン。

㉖アポロン
㉗アポロンT/C




■使用人数順
カタログ値に使用人数がないものは推定値を表記。別売りでインナーテントがある場合はその使用人数を表記。タッソは純正インナーテントなし。荷物置場等を考えて実質使用人数は-1を引いた数。タイプとフレーム分類は私見含む。室数は自身の使用(想定)実態下を表記。下線は現所有もしくは過去所有、キャプ仲間が所有している幕。尚、実際の仕様はメーカーHPを参照のこと。

人数(人) テント名 タイプ フレーム ルーム
2 タッソT/C ティピー 1ポール 1
2 タッソ ティピー 1ポール 1
2 ステイシーST-Ⅱ ドーム クロスフレーム 2
2 ヴィガス ドーム クロスフレーム 2
3 ティエラリンド ドーム クロスフレーム 2
3 アテリーザ ティピー 1ポール 1
3 ピスタ34 ドーム クロスフレーム 1
3 ツインクレスタ A型 2ポール 2
3 ネオキャビン ロッジ クロスフレーム 2
4 ファシル ドーム クロスフレーム 2
4 グロッケ8 ティピー 1ポール 1
4 オーナーロッジヒュッテレーベン ロッジ 鉄骨フレーム 2
4 ツインピルツフォークL A型 2ポール 2
4 ツインピルツフォークT/C A型 2ポール 2
5 オーナーロッジタイプ52R T/C ロッジ 鉄骨フレーム 1
5 オーナーロッジタイプ52R ロッジ 鉄骨フレーム 1
5 アポロンT/C アーチ アーチフレーム 2
5 アポロン アーチ アーチフレーム 2
5 ティエラ5-ExⅡ ドーム クロスフレーム 2
5 ティエララルゴ ドーム クロスフレーム 2
5 トリアングロ A型 吊り下げフレーム 1
5 ピスタ5 ドーム クロスフレーム 1
5 ロッジシェルターⅡ ロッジ 鉄骨フレーム 2
5 ロッジシェルターⅡ T/C ロッジ 鉄骨フレーム 2
5-6 グロッケ12T/C ティピー 1ポール 1
6 スクートDX6 ドーム クロスフレーム 1
8 ピルツ15T/C ティピー 1ポール 1

■全幅順
ステイシーST-Ⅱはオガワ製品最小最軽量幕、ツインピルツフォークLの全幅は700cmで最長。

No. 外寸(cm) 収納寸(cm) 総重量(kg)
別売インナー含
テント名
1 300*230*130(h) 52*19*19(h) 3.9 ステイシーST-Ⅱ
2 310*260*208(h) 84*44*30(h) 18.7 オーナーロッジタイプ52R T/C
3 310*260*208(h) 82*36*24(h) 16.9 オーナーロッジタイプ52R
4 335*215*225(h) 76*28*28(h) 8.6 グロッケ8
5 356*258*192(h) 70*30*26(h) 9.0 ヴィガス
6 370*370*250(h) 74*24*24(h) 7.4 タッソT/C
7 370*370*250(h) 74*22*22(h) 4.1 タッソ
8 380*230*145(h) 65*22*22(h) 5.9 ピスタ34
9 405*265*270(h) 80*35*33(h) 14.7 グロッケ12T/C
10 410*375*260(h) 80*29*29(h) 12.7 アテリーザ
11 445*287*180(h) 70*28*28(h) 9.4 ティエラリンド
12 460*280*180(h) 80*23*23(h) 8.0 ピスタ5
13 460*350*210(h) 92*36*54(h) 33.6 ロッジシェルターⅡ
14 460*350*210(h) 90*34*52(h) 35.7 ロッジシェルターⅡ T/C
15 470*430*310(h) 90*40*35(h) 17.8 ピルツ15T/C
16 480*290*188(h) 73*25*25(h) 11.6 スクートDX6
17 480*300*200(h) 80*30*30(h) 15.2 ネオキャビン
18 495*265*180(h) 72*30*30(h) 13.6 ファシル
19 520*225*205(h) 60*30*30(h) 24.2 オーナーロッジヒュッテレーベン
20 530*410*230(h) 80*40*30(h) 12.9 トリアングロ
21 555*310*205(h) 74*40*40(h) 25.8 ティエラ5-ExⅡ
22 570*305*200(h) 72*26*26(h) 9.4 ツインクレスタ
23 585*320*205(h) 78*45*36(h) 33.6 アポロンT/C
24 585*320*205(h) 80*45*35(h) 23.0 アポロン
25 620*310*210(h) 80*45*40(h) 26.7 ティエララルゴ
26 630*355*210(h) 65*35*30(h) 12.5 ツインピルツフォークT/C
27 700*400*225(h) 75*28*28(h) 11.2 ツインピルツフォークL

■重量順
別売インナーテントも含む総重量にて表記。インナーテントが複数ある場合は最大使用人数仕様にて算出。オーナーロッジヒュッテレーベンのインナーは両側取付仕様にて計算している。インナーテント含めた最重量No.1は鉄骨フレーム&ポリコットン生地のロッジシェルターT/Cの35.7kg。収納袋が分かれていなければ持てない重量(>_<)。

No. 総重量(kg)
※別売インナー含
テント名 人数(人) 外寸(cm)
1 3.9 ステイシーST-Ⅱ 2 300*230*130(h)
2 4.1 タッソ 2 370*370*250(h)
3 5.9 ピスタ34 3 380*230*145(h)
4 7.4 タッソT/C 2 370*370*250(h)
5 8.0 ピスタ5 5 460*280*180(h)
6 8.6 グロッケ8 4 335*215*225(h)
7 9.0 ヴィガス 2 356*258*192(h)
8 9.4 ティエラリンド 3 445*287*180(h)
9 9.4 ツインクレスタ 3 570*305*200(h)
10 11.2 ツインピルツフォークL 4 700*400*225(h)
11 11.6 スクートDX6 6 480*290*188(h)
12 12.5 ツインピルツフォークT/C 4 630*355*210(h)
13 12.7 アテリーザ 3 410*375*260(h)
14 12.9 トリアングロ 5 530*410*230(h)
15 13.6 ファシル 4 495*265*180(h)
16 14.7 グロッケ12T/C 5-6 405*265*270(h)
17 15.2 ネオキャビン 3 480*300*200(h)
18 16.9 オーナーロッジタイプ52R 5 310*260*208(h)
19 17.8 ピルツ15T/C 8 470*430*310(h)
20 18.7 オーナーロッジタイプ52R T/C 5 310*260*208(h)
21 23.0 アポロン 5 585*320*205(h)
22 24.2 オーナーロッジヒュッテレーベン 4 520*225*205(h)
23 25.8 ティエラ5-ExⅡ 5 555*310*205(h)
24 26.7 ティエララルゴ 5 620*310*210(h)
25 33.6 アポロンT/C 5 585*320*205(h)
26 33.6 ロッジシェルターⅡ 5 460*350*210(h)
27 35.7 ロッジシェルター T/C 5 460*350*210(h)

■価格順
別売インナーテント(人数の多い方)を含む価格で一番高価なのは最高峰2ルームと称されるティエララルゴではなくロッジシェルターT/C。

No. 税込価格(円)
※別売りインナー含
テント名 人数(人) タイプ
1 ¥43,780 タッソ 2 ティピー
2 ¥46,200 ステイシーST-Ⅱ 2 ドーム
3 ¥52,800 ピスタ34 3 ドーム
4 ¥54,780 タッソT/C 2 ティピー
5 ¥63,800 ピスタ5 5 ドーム
6 ¥71,500 ヴィガス 2 ドーム
7 ¥85,800 グロッケ8 4 ティピー
8 ¥93,500 オーナーロッジタイプ52R 5 ロッジ
9 ¥94,600 ツインクレスタ 3 A型
10 ¥96,800 ティエラリンド 3 ドーム
11 ¥96,800 スクートDX6 6 ドーム
12 ¥101,200 トリアングロ 5 A型
13 ¥104,500 オーナーロッジタイプ52R T/C 5 ロッジ
14 ¥107,800 ファシル 4 ドーム
15 ¥107,800 グロッケ12T/C 5-6 ティピー
16 ¥123,200 ツインピルツフォークL 4 A型
17 ¥126,500 ツインピルツフォークT/C 4 A型
18 ¥129,800 アテリーザ 3 ティピー
19 ¥135,300 ネオキャビン 3 ロッジ
20 ¥137,500 ピルツ15T/C 8 ティピー
21 ¥159,500 アポロン 5 アーチ
22 ¥160,600 オーナーロッジヒュッテレーベン 4 ロッジ
23 ¥167,200 ティエラ5-ExⅡ 5 ドーム
24 ¥178,200 ティエララルゴ 5 ドーム
25 ¥196,900 アポロンT/C 5 アーチ
26 ¥213,400 ロッジシェルターⅡ 5 ロッジ
27 ¥227,700 ロッジシェルターT/C 5 ロッジ

■収納容量別
収納サイズの3辺を掛けた数字を収納容量として定義している。収納サイズに関しては袋に余裕があるものないもの等バラツキがあるためあくまでカタログ値上の比較となる。ロッジシェルターは収納袋が2つあり、化繊とT/Cモデルによって記載方法が違うため推定値から算出した結果、化繊モデルの方が容量が多くなっている。ともあれ収納容量が大きいのはロッジシェルターシリーズ2幕。やはり鉄骨フレームが重く収納容量も大きい。

No. 収納容量(L) 収納寸(cm) テント名 外寸(cm) 総重量(kg)
※別売インナー含
1 10 52*19*19(h) ステイシーST-Ⅱ 300*230*130(h) 3.9
2 32 65*22*22(h) ピスタ34 380*230*145(h) 5.9
3 36 74*22*22(h) タッソ 370*370*250(h) 4.1
4 42 80*23*23(h) ピスタ5 460*280*180(h) 8.0
5 43 74*24*24(h) タッソT/C 370*370*250(h) 7.4
6 46 73*25*25(h) スクートDX6 480*290*188(h) 11.6
7 49 72*26*26(h) ツインクレスタ 570*305*200(h) 9.4
8 54 60*30*30(h) オーナーロッジヒュッテレーベン 520*225*205(h) 24.2
9 55 70*30*26(h) ヴィガス 356*258*192(h) 9.0
10 55 70*28*28(h) ティエラリンド 445*287*180(h) 9.4
11 59 75*28*28(h) ツインピルツフォークL 700*400*225(h) 11.2
12 60 76*28*28(h) グロッケ8 335*215*225(h) 8.6
13 65 72*30*30(h) ファシル 495*265*180(h) 13.6
14 67 80*29*29(h) アテリーザ 410*375*260(h) 12.7
15 68 65*35*30(h) ツインピルツフォークT/C 630*355*210(h) 12.5
16 71 82*36*24(h) オーナーロッジタイプ52R 310*260*208(h) 16.9
17 72 80*30*30(h) ネオキャビン 480*300*200(h) 15.2
18 92 80*35*33(h) グロッケ12T/C 405*265*270(h) 14.7
19 96 80*40*30(h) トリアングロ 530*410*230(h) 12.9
20 111 84*44*30(h) オーナーロッジタイプ52R T/C 310*260*208(h) 18.7
21 118 74*40*40(h) ティエラ5-ExⅡ 555*310*205(h) 25.8
22 126 80*45*35(h) アポロン 585*320*205(h) 23.0
23 126 90*40*35(h) ピルツ15T/C 470*430*310(h) 17.8
24 126 78*45*36(h) アポロンT/C 585*320*205(h) 33.6
25 144 80*45*40(h) ティエララルゴ 620*310*210(h) 26.7
26 159 92*36*54(h) ロッジシェルターT/C 460*350*210(h) 35.7
27 179 90*34*52(h) ロッジシェルターⅡ 460*350*210(h) 33.6

■所感
オガワ製品の中で個人的に逸品だと思う3幕はコチラ。ピルツ15とツインピルツフォークのポリコットン生地がオフホワイトではなくサンドベージュカラーになったら再購入したい程。

①ロッジシェルターⅡ
②ピルツ15T/C
③ツインピルツフォークT/C

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