現在、オガワのT/C(テクニカルコットン)幕は4種類販売されており内2幕を所有。タープもT/C素材のヘキサとレクタを持っている。ん~最近はかなりのオガワ贔屓!
製品名にあるT/Cとはテクニカルコットンの略(ポリコットンと称させることが多い)で、コットンとポリエステルの混紡生地で「火の粉に強い」「遮光性が高い」「結露が少ない」といった3大ベネフィットを有する一方、3大デメリットとして「重い」「汚れやすい」「乾燥必須」が上げられる。また、T/C幕は幕が厚く暖房効率が高いと言う人もいるが小生は実感はしてない。実際に[オガワ/アイレ]や[コールマン/アテナ トンネル2ルームハウスLDX]の方がストーブ使用時の暖まりが早い気がする。幕内スペースと形状の違いはあるので一概には比較できないと思うが。
【ベネフィット】
「火の粉に強い」
T/CテントというよりむしろT/Cタープのベネフィット。降ったり止んだりの不安定な天気の時でもタープ下で炭や焚火を起こせるのは本当に便利。焚火臭&BBQ臭は結構付くがベネフィットには替えられない。高原キャンプ等で雨が降ると気温が下がり焚火で暖を取れるのはありがたい。終始雨が降っている場合は化繊タープでも変わりはない気がする(私見)。T/Cテントは風等で火の粉が飛んでも穴の開くリスクは少ないが、オガワT/C幕はボトムとスカート部が化繊なのでそこは別なので注意が必要。
「遮光性が高い」
こちらもT/CテントというよりむしろT/Cタープで実感するが非常に良質な影を演出している。炎天下で化繊系の白系のタープ下でハンモックで寝ていると顔がじりじりするが、T/Cタープはかなり軽減されている気がする。
「結露が少ない」
T/Cテントで感じる。アイレを使用した際は寒暖の差が激しいと幕の内側はかなり結露でビショビショになる。ピルツ15T/CではT/C生地の結露は非常に少ない。とはいえ、ボトム&スカートの化繊生地は結構濡れているので撤収時Pカンでない場合は雑巾で拭く必要がある。
【デメリット】
「重い」
ピルツ15化繊モデルの幕体は11kgとT/C幕より2.4kg(1.2倍)重く、ツインピルツフォーク化繊モデルに関しては4.42kgとT/C幕より3.98kg(1.9倍)重い。ピルツ15T/Cは化繊幕とスペック上の重さは2.4kgと少ないように見えるがPVCマルチシートやハーフインナー、ポールを併せると27.46kgとヘビー級の重さとなり、パッキングサイズも大きい
「汚れやすい」
小川のT/C幕はオフホワイトカラーで汚れやすい。オガワショップのスタッフさんによると汚れを雑巾でゴシゴシ拭くと毛羽立つのでお勧めできないとのことだったが、最近は気にせず拭いている。泥はね汚れ等は十分乾燥させれば剥がれ落ちる。心配なのは樹脂汚れ。T/C幕仕様の際は林間サイトは避けるようにしているが、樹脂汚れが着いたら目立つ上に汚れが落ちない恐れがある。林間サイト特に樹木の真下での設営はできる限り避けるようにするがテントは使ってなんぼなのでその時は出動させる。
「乾燥必須」
T/C幕は十分に乾燥させないとカビが生えるリスクがある。オガワスタッフさんによれば乾燥撤収できない場合はできる限り速やかに可能であれば2日以内に乾燥したほうが良いとのこと。条件等で変わってくるのであくまで参考程度ということだが。ちなみに化繊の目安は5日間程。
↓スペック比較(フロア面積順)
小川で発売されているT/C幕は現在4種類。グロッケとピルツはテント、ロッジシェルターとおツインピルツフォークはシェルターに分類されている。シェルターは単体ではテントとしては使うことはできないので別途インナーやコット等を必要とする。フロア面積はツインピルツフォークが一番広いが高さと上方のデッドスペースが多いのでフルクローズでの開放感は乏しい。上方のデッドスペースが少なく、幕内空間を一番広く使えるのはロッジシェルターだがポール重量だけで16.4kgと重い。
オガワT/C幕 | グロッケ12T/C | ピルツ15T/C | ロッジシェルターT/C | ツインピルツフォークT/C |
フロア形状 | 五角形 | 八角形 | 長方形 | 八角形 |
フロア面積(m2) | 12 | 15 | 16 | 20(予測値) |
外寸(cm) | 405*265*270(h) | 430*430*310(h) | 460*350*210(h) | 630*355*210(h) |
幕重量(kg) | 11.1 | 13.4 | 11.8 | 8.4 |
ポール重量(kg) | 3.6 | 4.2 | 16.4 | 1.7 |
メッシュ | 有 | 有 | 有 | 無 |
インナー | 別売 | 別売 | 別売 | 別売 |
◆グロッケ12T/C
○五角形フロアでペグダウンが少ない
○A型フレームにより入口の間口が広く出入りしやすい
○ボトム耐上げ部に大型メッシュがあり通気性は高い
×頂上部及び後部開閉ができない
×A型フレームは雨天時雨が入り込み易い
×A型フレームからのガイロープが邪魔
×ボトムのシェラフレイアウトが限定される。
◆ピルツ15T/C
〇天井が高く開放感がある
〇頂上部開閉の他に上部ベンチレーター、ボトム立上げ部メッシュ、前後メッシュパネルがありモノポールテントでは換気能が高い
〇グランドシートがバスタブ構造なので風の入り込みがない
〇単独設営が可能
〇単独撤収が可能且つ時短撤収ができる。
×重い
×スカート部の結露がスゴイ
×フルペグダウン数はそれなりに多い
◆ロッジシェルターT/C
〇デッドスペースが少ないので幕内スペースが広く開放感がある
〇フルメッシュ仕様で通気性を保ちつつ虫の侵入も防ぐことができる
×フレームが重い
◆ツインピルツフォークT/C
〇時短設営・時短撤収・時短乾燥が可能
〇タープアレンジが豊富(タープ不要)
〇左右にインターテントを配置できるのでプライベート感を保てる
×雨の日の出入り時に雨が入り込む
×メッシュがない
[…] オガワポリコットン幕 ~4幕比較編~ […]