前回のキャンプで[オガワ/ツインピルツフォークTC]を初実践投入させてみたので愛幕[オガワ/ピルツ15TC]と私見で比較してみた。それぞれオプションでフルインナーも設定されてるが小生は持っていないため比較外としている。コンセプトが違うため一概に比較できるものではないけど。


■外寸
[ピルツ15TC]はボトムが正八角形で高さ310cmと高く、ボトム立上げ部も42cmあるため幕内は非常に開放感がある。雨の日もキャノピーを立ち上げれば雨水が幕内に侵入しづらい。頂上部に煙突穴があり薪ストーブをインストールしやすい(使用は自己責任)
[ツインピルツフォークTC]は横幅が長い八角形で高さは210cmと[ピルツ15TC]と比べ低く身長175cmの小生はセンター部分ではギリギリ頭部が干渉しない位。フルクローズだと[ピルツ15TC]に比べ閉塞感はある。雨天時の出入り時に幕内に雨が浸入しやすい。長辺側のジップがトリプルタイプなので薪ストーブの煙突を出すことができる。
■パッキング外寸
[ピルツ15TC]のパッキングサイズは大きく重い。[ツインピルツフォークTC]は小振りで重さも軽い。
■フロア面積
[ピルツ15TC]は幕名が示す通り15m2、[ツインピルツフォークTC]はカタログ記載はないが恐らく約20m2。
■幕重量
同じポリコットン素材だが[ピルツ15TC]のほうが5kg重い。
■ポール重量
[ピルツ15TC]は1本で4.2kgと、2本で1.7kgの[ツインピルツフォークTC]と比べ結構重い。1本であのサイズの幕体を支えるので堅強さを優先したのだろう。[ツインピルツフォークTC]の二又ポールは1.6kgとなるのでポール1本と併せた重量は2.45kg。
■ペグダウン
[ピルツ15TC]の付属ペグは20本(ボトム8本とそれに併せたガイロープ8本、キャノピー立上げ2本)、[ツインピルツフォークTC]の付属ペグは18本(ボトム8本とそれに併せたガイロープ8本、長辺側2本)。[ピルツ15TC]とヘキサタープを両方張ると+8の28本となる。
[ツインピルツフォークTC]の方が2本多いがタープ兼用として考えれば少ない。[ツインピルツフォークTC]はタープアレンジによりペグダウン数は変わる。只、スカート部もペグダウンすると+26箇所となる。小生はスカート部のペグにはペグダウンが容易な[ユニフレーム/ちびペグ]を使用。尚、ちなみに付属ペグは見た目は両幕とも同じだが実際の設営には[エリッゼ/エリッゼステーク28cm]を使用。
■PVCマルチシート
[ピルツ15TC]は7.46kgと単品でもかなり重い。[ツインピルツフォークTC]はフルインナーではPVCマルチシートの設定はあるがハーフインナーでは設定されていない。
■ハーフインナー
[ピルツ15TC]のハーフインナーは2.4kg、[ツインピルツフォークTC]のハーフインナーは1.6kgと軽く収納サイズもコンパクト。[ツインピルツフォークTC]の両側にハーフインナーを付けた場合は倍の3.2kgとなる。余裕を持って使うとなると[ピルツ15TC]のハーフインナーは大人2人、[ツインピルツフォークTC]のハーフインナーは大人1人がベター。
■総重量
オプション品を含めた総重量は[ピルツ15TC]は約27kg、[ツインピルツフォークTC]は約13kgと[ピルツ15TC]のほうが倍近く重い。
■幕素材
ポリコットン部の質感は同様。スカート部のカラーが[ピルツ15TC]はブラウンに対し[ツインピルツフォークTC]はグレー。
↓2幕スペック比較表
幕名 | ピルツ15T/C | ツインピルツフォークT/C |
外寸(cm) | 430*430*310(h) | 630*355*210(h) |
パッキング寸(cm) | 90*40*35 | 65*35*30 |
フロア面積(m2) | 15 | 約20(カタログ記載なし) |
幕重量(kg) | 13.4 | 8.4 |
ポール重量(kg) | 4.2 | 1.7 |
二又ポール(kg) | – | 1.6 |
メッシュ | 有 | 無 |
付属ペグ(本) | 18 | 20 |
付属ガイロープ(本) | 10(2.5m) | 4(2m)+ 6(3m) |
PVCマルチシート(kg) | 7.46 | – |
ハーフインナー(kg) | 2.4 | 1.6 |
総重量(kg) | 27.46 | 13.3 |
幕素材 | ポリコットン | |
ボトム部素材 | ポリエステル |
以下2幕を項目別に比較してみた。
【設営】
[ピルツ15T/C]は幕自体が重いので取り回しは少々悪い。4箇所ペグダウンしてポールを1本立ち上げその後整形するだけだが、[ツインピルツフォークT/C]と違いPVCマルチシートや下部ベンチレーターのセッティング作業もあるので時間がかかる。[ツインピルツフォークT/C]は汚れ防止のためにシートを敷いた方が良いが、4箇所ペグダウンして幕を立上げその後に整形すればよいので時短設営が可能。
【撤収】
[ピルツ15T/C]はポールを抜いた状態から直ぐに観音折りで畳むだけなので時短撤収が可能。[ツインピルツフォークT/C]はポールを抜いた後、形を整えてから同じく観音折りで畳んでいくが[ピルツ15T/C]より幕が軽いので作業が楽。
【雨天】
[ピルツ15T/C]はキャノピーを立ち上げれば雨天時でも出入りの際に幕内に雨が侵入し辛い。[ツインピルツフォークT/C]は長辺側立上げの際にサイドウォールが付いていないため風があると雨が幕内に侵入し易い。また短辺側を開放する際にも雨が幕内に侵入し易い。
【強風】
[ピルツ15T/C]はスカートがインタイプなため風によるバタつきはなく、グランドマットもバスタブ構造のため風の入り込みはない。[ツインピルツフォークT/C]はスカートがアウトタイプなのでペグダウンをしないと少しの風でもバタつき、風が強いと隙間風を完全に防ぐことはできない。
【風抜】[ピルツ15T/C]は全開放したとしても風の抜けには限度があり、炎天下では暑くてとてもじゃないが幕内で過ごすことはできず、別途オープンタープを張ってその下で過ごすことが多い。[ツインピルツフォークT/C]は両長辺側を立ち上げ、両短辺側も開放すれば風の通りは良く暑い時期でも快適に過ごすことが出来る。
【乾燥】
[ピルツ15T/C]のボトム部は化繊素材のため結露や雨天後の乾燥に時間が係る。小生は[ユニフレーム/フィールドラック]を3点ボトム部に差し込み時短乾燥を図っている。[ツインピルツフォークT/C]も同様にボトム部は化繊素材だが、長辺側をポールで立ち上げるとあっという間に渇く。
【虫】
[ピルツ15T/C]の頂上部はメッシュはないが前後に大型メッシュパネル、ボトム部にもメッシュパネルがありフルメッシュ化すると虫の侵入を防き幕内で過ごすことが出来る。[ツインピルツフォークT/C]はメッシュはないので長辺側開放時には虫の侵入は防ぐことはできないので虫が多い時期はインナーが必須となる。
↓比較表(+++が最高)
ピルツ15T/C | 項目 | ツインピルツフォークT/C |
+ | 設営 | +++ |
++ | 撤収 | +++ |
+++ | 雨天 | + |
+++ | 強風 | ++ |
+ | 風抜 | +++ |
+ | 乾燥 | +++ |
++ | 虫 | + |
[ピルツ15T/C]の私見
スカートがインタイプでグランドシートもバスタブ構造、メッシュパネルも装備しキャノピーを立ち上げれば雨天時でも雨の侵入を防ぐことが出来るので汎用性は高い。幕内も開放感がありお座敷スタイルのお籠り仕様するのに向いている。一方、幕体が重いので取り回しが大変なのと、乾燥撤収に時間が係るのが難点。また炎天下ではメッシュ部をフル開放しても暑くて過ごすことはできないので別途、オープンタープを張る必要がある。暑い時期を除く、2泊以上のファミキャンに出動することが多くなるかな。
[ツインピルツフォークT/C]の私見
メッシュパネルはないが、季節や天候によってタープアレンジで対応できる。両長辺側を開放したときの風通りは良く、両短辺側も開放すると風の抜けはが良いので暑い時期でも快適に過ごすことができる。幕体も軽いので時短設営、乾燥も長辺側を立ち上げれば時短乾燥ができ時短撤収できる。また友人とのデュオキャンプの際は寝室を両サイドに分けることが出来るでプライベートが保てるのも良い。ハーフインナーもコンパクトで取付取外しが楽。1泊のファミキャン、ソロキャンやデイキャンで出動する機会が多そう。
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